「一生役に立つ」戦略的な思考力を養う日本史の実践道場

1 南山の日本史(マーク式問題)の「傾向と対策」(問題分析)

2019年2月9日 外国語 経済学部日程
(一) 次の文を読み,下記の設問(1)~(6)に答えなさい。

 

3世紀半ば,大和地方に前方後円墳aが出現した。このような墳丘の出現は,この頃から4世紀にかけて,ヤマト政権と呼ばれる広域の政治連合が形成され始めたことを反映している。ヤマト政権の王が大王と呼ばれていたことは,いくつかの銘文bからわかっている。

6世紀になると,ヤマト政権は,大王を頂点として諸豪族を支配するために,氏姓制度という仕組みを作り上げた。氏の名称には,地名に由来するものや, A などの職掌に由来するものがあった。ヤマト政権や豪族には,生産に従事する人々が隷属していた。このうち,大王家に属する者たちは名代・子代,豪族に属する者たちは B と呼ばれた。

6世紀中頃から,蘇我氏が勢力を伸ばしc,対立していた物部氏を587年に滅ぼして政権を握った。その後,推古天皇の時代,蘇我氏は,大王のもとに諸豪族を結集し,朝鮮諸国に対する優位を国際的にも確立しようとしたd

 

〔設 問〕

(1) 下線部aについて述べた文として,正しいものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

㋐ 3世紀末までの前方後円墳で最大のものは,奈良県の箸墓古墳である。
㋑ 前方後円墳には,共通した埋葬施設として横穴式石室が採用された。
㋒ 前期の前方後円墳には馬具などの実用品が,後期には銅鏡などの祭器が,主に副葬された。
㋓ 前方後円墳は,青森県から鹿児島県までの広い範囲に分布している。
正解を表示する㋐ 箸墓古墳は、出現期最大の古墳(全長286m)で卑弥呼の墓ではないかと言われている。㋑は前方後円墳では竪穴式石室が一般的なので誤文。㋒は前期と後期の説明が逆なので誤文。㋓は古墳の分布は、北は東北南部、南は熊本・宮崎までなので語文。

(2) 下線部bに関して述べた次の文X・Yについて,その正誤の組合わせとして,正しいものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

X 好太王碑には,百済国の太子が倭の大王に刀を贈ったことが書かれている。
Y 江田船山古墳出土の鉄刀には,ワカタケル大王に仕えた乎獲居臣の系譜が書かれている。

㋐ X-正 Y-正
㋑ X-正 Y-誤
㋒ X-誤 Y-正
㋓ X-誤 Y-誤
正解を表示する㋓ Xは、好太王碑ではなく七支刀(石上神宮)である。Yは、乎獲居臣が銘記されているのは江田船山ではなく稲荷山古墳である。

(3) 空欄 A に入る語として,該当しないものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

㋐ 大 伴
㋑ 葛 城
㋒ 中 臣
㋓ 土 師
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(4) 空欄 B に入る語として,正しいものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

㋐ 部 曲
㋑ 雑 戸
㋒ 田 部
㋓ 舎 人
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(5) 下線部cに関して述べた次の文X・Yについて,その正誤の組合わせとして,正しいものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

X 蘇我氏は,朝廷の財政を握り,斎蔵・内蔵・大蔵という三蔵を管理したとされる。
Y 蘇我氏は,新しい技術や知識をもつ渡来人たちを国博士として重用した。

㋐ X-正 Y-正
㋑ X-正 Y-誤
㋒ X-誤 Y-正
㋓ X-誤 Y-誤
正解を表示する㋑ Yの国博士(高向玄理や旻)の任命は、乙巳の変で蘇我氏が滅亡した後の改新政府なので誤文。

(6) 下線部dについて述べた文として,正しいものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

㋐ 蘇我稲目が,厩戸皇子とともに政権を運営した。
㋑ 大王の宮は,蘇我氏の本拠地である飛鳥に置かれた。
㋒ 隋に使節を送り,大王が使持節都督・七国諸軍事・安東大将軍・倭国王に任命されるよう,申請した。
㋓ 新羅が百済を滅ぼしたので,朝鮮半島に軍を送り,百済の復興をはかった。
正解を表示する㋑ ㋐は、蘇我稲目ではなく馬子。㋒の安東大将軍に任命されたのは倭王武で時期が違う。㋓は、百済の滅亡(660年)は斉明天皇の時代なので誤文。

 
☆吉田の視点

本問を解いてみてどう感じましたか? センター試験と同形式の4文正誤判定問題や2文連立正誤判定問題が中心であることがわかりますよね。レベルはセンター試験の正誤判定問題よりも「やや詳しい知識や理解」がないと正確に正誤判定できない水準の問題(選択肢)も多く見られます。なので、センター試験(マーク模試)で中途半端な点数を取っている人は、南山大本試験では思いのほか点数が伸びない人が多く見られます。正誤判定が甘いとの自覚がある人は、腰を据えた南山大の過去問研究を行う必要があります。

2019年2月10日 法学部 国際教養日程
(二) 次の文を読み,下記の設問(7)~(12)に答えなさい。

鎌倉時代には,従来の公家中心の文化に加えて,地方武士の素朴かつ質実な気風を反映した,新しい文化が生まれた。たとえば,文学の世界では,武士の活躍を描いた軍記物と呼ばれる作品aが発展した。

また,日宋間を往来した僧侶や商人がもたらした中国文化も,この時期の文化の発展に影響した。たとえば,中国の政治倫理を説いた『 A 』が歴代の執権に愛読されたほか, B が設けた金沢文庫には,和漢の書籍が集められた。中国の影響は,建築・書道・工芸の分野でも顕著であったb

南北朝時代には,その動乱を背景とした文化cが生まれた。さらに室町時代には,武士にとどまらず,町衆が文化の担い手となった。たとえば,庶民が口ずさんだ小歌を収めた『 C 』などは,当時の生活を知るための資料となっている。また,それまで和歌に比べ低い地位しか与えられていなかった連歌dが,この時期,和歌と対等の地位を得るまでになった。

 

〔設 問〕

(7) 下線部aについて述べた文として,正しいものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

㋐ 『平治物語』は,平治の乱での源義朝たちの戦いを描いている。
㋑ 『海道記』は,京都と鎌倉を結ぶ東海道で活躍した武士の姿を描いている。
㋒ 『平家物語』は,和歌を主体とした歌物語として語られ,文字を読めない人々にも,広く親しまれた。
㋓ 『義経記』は,鎌倉中期に作られたとされ,その内容は『平家物語』と重なる部分が多い。
正解を表示する㋐ ㋑の『海道記』は軍記物ではなく紀行文なので誤文。㋒の『平家物語』は和歌主体の歌物語ではない。㋓の『義経記』は室町時代の作品で平家の興亡を著した『平家物語』と多くは重ならない。

(8) 空欄 A および B に入る語の組合わせとして,正しいものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

㋐ A-貞観政要 B-北条実時
㋑ A-樵談治要 B-北条実時
㋒ A-樵談治要 B-北条時房
㋓ A-貞観政要 B-北条時房
正解を表示する㋐ 本問は貞観政要は知らなくても、樵談治要が室町随一の学者である一条兼良のものである知っていたら、消去法で解ける問題となっている。

(9) 下線部bについて述べた文として,誤っているものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

㋐ 東大寺南大門は,大陸的な力強さを特色とする大仏様の代表例である。
㋑ 重源は,東大寺再建にあたり,宋人の陳和卿を重用した。
㋒ 尊円入道親王が,宋の書風を取り入れた青蓮院流を創始した。
㋓ 中国から赤絵の技法が取り入れられ,有田焼が生まれた。
正解を表示する㋓ 有田焼は近世初期に生まれたので誤文となる。

(10) 下線部cに関して述べた次の文X・Yについて,その正誤の組合わせとして,正しいものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

X 闘茶は,さまざまな種類の茶を飲み分ける勝負事として,流行した。
Y 有力守護の佐々木導誉は,バサラ大名として知られる。

㋐ X-正 Y-正
㋑ X-正 Y-誤
㋒ X-誤 Y-正
㋓ X-誤 Y-誤
正解を表示する

(11) 空欄 C に入る語として,正しいものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

㋐ 職原抄
㋑ 十訓抄
㋒ 閑吟集
㋓ 福富草紙
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(12) 下線部dについて述べた文として,誤っているものを,下記の㋐~㋓から選びなさい。

㋐ 連歌の規則書である『応安新式』が編纂された。
㋑ 二条良基が編纂した『菟玖波集』は,勅撰に準ぜられた。
㋒ 正風連歌を確立した宗祇により,『犬筑波集』が編纂された。
㋓ 各地を遍歴した連歌師が,都の文化を地方に伝えた。
正解を表示する㋒ 宗祇が編纂したのは、『新撰菟玖波集』である。なお、本問は一問一答的な丸暗記ではなく、文化史を流れ(つながりや対比)で覚える板書を「南山の日本史」(特別映像授業)で公開していますので「文化史」を効率的にまとめる参考にしてください。

 
☆吉田の視点

南山では、本問のような本格的な文化史の問題が頻出する。一般に日本史が苦手な受験生は、政治史を全範囲まとまるだけでいっぱいいっぱいになって「文化史」がとても手薄になっている場合が多い。吉田塾では、そのような受験生を救済するための「文化史」特講を毎年、冬期講習や南山大直前講座で開講しています。その一部は、無料のお試し講座(1対1のZoomまたはSkype講座)で体験可能となっています。

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