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慶應義塾大学 商学部の傾向と対策

慶応義塾大学商学部の日本史(2021年2月本試験)を分析しよう!

慶応商学部の日本史は、20年以上前から大量の語群から空欄補充させるいわゆる穴埋め問題を各大問のベースとして、記述式問題(20個前後)と短文論述問題(1題か2題)が出題され続けています。問われる用語のレベルは、本学の他学部(文学部、法学部、経済学部)に比べると易しいです。そのため、とても高い点数をたたき出す必要があります。

2021年2月の本試験問題と20年2月の本試験問題を比較しよう!

2021年2月 大問3題(←20年3題)

小問数82個(←20年77個)
 内、語句選択問題が62個(←55個)
 記述式問題が18個(←21個)、
 短文論述問題が2個(←1個)となっている。

 

☆それでは、今ここで近年の商学部の出題傾向を把握する(実感する)のに最適な過去問を2題用意(解答付き)しました! 

「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」、「百聞は一見に如かず」です。
履修範囲の部分だけでも良いので実際に解いてみよう!

2020年の大問2(江戸幕府の大名統制と朝幕関係)
次の文章を読み,下記の設問に答えなさい。

徳川家康は征夷大将軍の宣下を受けて江戸幕府を開いたのち,諸大名に各郡村の石高を記した( a )と国絵図を提出させた。大坂の役の直後,幕府は諸大名を統制するため一国一城令と武家諸法度を制定した。この時の武家諸法度は,家康が南禅寺金地院の (39) ¦ (40) に起草させたものである。 (41) ¦ (42) が幕府に無断で広島城を修築したとして1619年に罰せられた例が示すように,武家諸法度への違反には厳しい処分が下された。また,幕府は禁中並公家諸法度を発し,朝廷運営のあり方を定めた。その後, (43) ¦ (44) 天皇が幕府の許可なく着用を勅許した紫衣をめぐり,大徳寺の僧の (45) ¦ (46) らが処罰されるという事件が起きている。

幕政の安定を背景に,5代将軍徳川綱吉は忠孝と礼儀を重んじる政治を指向し,朝廷儀式についても一部の復興を認めた。続く徳川家宣および家継のもとで幕政の中心にあったのは,側用人の (47) ¦ (48) と()新井白石である。白石は,綱吉の侍講を務めた( b )のもとで朱子学を学んだ人物である。白石らは()新たな宮家の創設を進めたほか,家継と皇女の婚約を成立させるなど,天皇家との結びつきを強めた。

18世紀後半になると,幕府の統制力にゆらぎが生じはじめる。その一因は尊王論の高まりで,天皇を王として尊ぶ思想は幕府の批判へとつながる危うさもあった。また,将軍 (49) ¦ (50) の時代には, (51) ¦ (52) 天皇の実父への太上天皇の称号宣下をめぐって,これに反対する老中の松平定信らと朝廷との間で応酬が繰り返された。定信は, (53) ¦ (54) 藩主として飢饉対策などに手腕を発揮し,老中就任後は農村の復興をはじめとする改革を進めていたが,この朝廷との対立も一因となり,6年余りで老中職を退いた。

松平定信が老中の職を退く前年には,ロシア使節の( c )が日本との通商の可能性を探るために来航した。のちに発生したロシアとの紛争は,1811年に起きた( d )事件の解決を機に収束したが,対外的危機はなお続いたことから,国家のあり方や幕府の政策をめぐって様々な主張が生まれた。1824年にはイギリス捕鯨船員が常陸大津浜および (55) ¦ (56) に上陸するという事件が起き,幕府は翌年に異国船打払令を出した。水戸学者の会沢正志斎はこのとき『 (57) ¦ (58) 』を著し,尊王攘夷思想にもとづく危機打開策を論じた。蘭学者の中には,『 (59) ¦ (60) 』を著した高野長英のように,幕府の対外政策を批判する者もあった。

一方,()水戸藩主の徳川斉昭1838年に「 (61) ¦ (62) 」という意見書をまとめた。これは,対外的危機に加え,天保の飢饉を背景とする甲斐の郡内騒動や三河の (63) ¦ (64) 一揆さらには大塩の乱など騒乱が相次ぐ国内情勢に対し,幕政改革の必要を訴えたものである。その後,将軍 (65) ¦ (66) のもとで老中の水野忠邦らが幕政改革を試みたが,失敗に終わる。この改革着手前に川越藩・庄内藩・ (67) ¦ (68) 藩に命じていた三方領知替えに加え,改革の一環として水野らが江戸・大坂周辺の私領を直轄地にするために発した (69) ¦ (70) も撤回を余儀なくされたことは,幕府の統制力の衰えを示している。

外国からの圧力は,幕政のあり方に大きく影響した。開国を求めてペリーが浦賀に来航した際,老中の (71) ¦ (72) は朝廷にこれを報告するとともに,諸大名や幕臣に広く意見を求めた。また,幕府は国防力の強化に注力し,幕臣の軍事教育機関として江戸に設けた (73) ¦ (74) では西洋砲術も導入された。しかし,対外政策をめぐる意見を統一することは困難をきわめた。アメリカからの通商条約締結の要求に対し,老中の (75) ¦ (76) は条約調印の勅許によって難局を打開しようと上洛したが,勅許は得られなかった。幕府の統制力の衰えをここにもみることができる。

 

1 文中の空欄 (39) ¦ (40) ~ (75) ¦ (76) に当てはまる最も適切な語句を下の語群より選び,その番号を解答用紙A(マークシート)の所定の解答欄にマークしなさい。

 (39) ¦ (40) 47(崇伝)
 (41) ¦ (42) 63(福島正則)
 (43) ¦ (44) 36(後水尾)
 (45) ¦ (46) 49(沢庵)
 (47) ¦ (48) 71(間部詮房)
 (49) ¦ (50) 52(徳川家斉)
 (51) ¦ (52) 32(光格)
 (53) ¦ (54) 44(白河)
 (55) ¦ (56) 40(薩摩宝島)
 (57) ¦ (58) 46(新論)
 (59) ¦ (60) 66(戊戌夢物語)
 (61) ¦ (62) 65(戊戌封事)
 (63) ¦ (64) 20(加茂)
 (65) ¦ (66) 55(徳川家慶)
 (67) ¦ (68) 57(長岡)
 (69) ¦ (70) 43(上知令)
 (71) ¦ (72) 11(阿部正弘)
 (73) ¦ (74) 33(講武所)
 (75) ¦ (76) 68(堀田正睦)

≪語群≫
11 阿部正弘
12 安藤信正
13 井伊直弼
14 隠元隆琦
15 越後柏崎
16 円空
17 海軍伝習所
18 海国兵談
19 開成所
20 加茂
21 紀伊
22 棄捐令
23 国後島
24 黒田長政
25 桑名
26 経済録
27 経世秘策
28 契沖
29 顕如
30 元文
31 航海遠略策
32 光格
33 講武所
34 後桜町
35 小西行長
36 後水尾
37 後桃園
38 後陽成
39 酒井忠清
40 薩摩宝島
41 三閉伊
42 自然真営道
43 上知令
44 白河
45 慎機論
46 新論
47 崇伝
48 仙台
49 沢庵
50 伊達宗城
51 徳川家定
52 徳川家斉
53 徳川家治
54 徳川家茂
55 徳川家慶
56 徳川吉宗
57 長岡
58 長崎
59 日本外史
60 根室
61 肥前
62 人返し令
63 福島正則
64 保科正之
65 戊戌封事
66 戊戌夢物語
67 堀田正俊
68 堀田正睦
69 松平慶永
70 松前
71 間部詮房
72 明正
73 柳沢吉保
74 柳子新論
75 霊元
 

2 文中の空欄( a )( d )に入る最も適切な語句を解答用紙Bの所定の解答欄に,( a )( b )は漢字で,( c )( d )はカタカナで書きなさい。

a郷帳
b木下順庵
cラクスマン
dゴローウニン
 

3 以下の設問の解答を解答用紙Bの所定の解答欄に漢字で書きなさい。
 
(1) 下線部()について,新井白石が公家政権や武家政権の推移を段階区分し,独自の歴史観を示した書物は何か。
正解を表示する読史余論
 
(2) 下線部()について,この時に創設された新しい宮家を何というか。
正解を表示する閑院宮家
 
(3) 下線部()について,徳川斉昭が創設した水戸藩の藩校を何というか。
正解を表示する弘道館
 

2020年大問3(幕末〜戦後の資本主義発達史)
次の文章を読み,下記の設問に答えなさい。

幕末期の日本は,産業革命をすでに経験していた欧米諸国と比べて工業技術が大きく立ち遅れていた。そのため,本格的な対外貿易が始まると,日本からは主として農水産物とその加工品が輸出された。最大の輸出品目であった (77) ¦ (78) に関しては,開港後から簡単な手動装置を使った( a )という製法による生産が拡大した。

日本で本格的な機械化による生産性向上が最初に実現したのは,綿紡績業においてである。 (79) ¦ (80) らの構想をもとに, (81) ¦ (82) 年に設立された大阪紡績会社などが大量生産に成功した結果,綿糸の輸出量は1897年に輸入量を超えた。

産業革命と軍備拡張が進んだ明治後期においては, (83) ¦ (84) の近くに設立された官営八幡製鉄所の例にみられるように重工業資材の国産化が図られた。また,1896年に航海奨励法とともに公布された( b )のもとで船舶建造に対して補助金が支払われるなど,政府による重工業振興策もとられた。ただし,拡大する鉄鋼・機械の需要を満たすだけの生産能力を持つには至らず,19世紀末から20世紀はじめにかけて貿易赤字が続いた。ところが,第一次世界大戦が勃発し欧州諸国からの輸出が滞ると,アジア諸国向けの (85) ¦ (86) など日本からの輸出が急増し,貿易黒字が実現した。このことは日本国内に余剰資本を生じさせ,重工業における生産能力の拡大を可能にするとともに,()日本の資本家による海外投資を促した

第一次世界大戦後に欧州諸国の商品が日本を含むアジア市場に再び流入するようになると,日本製品はシェアを奪われ,貿易収支は赤字に転じた。一方,()第一次世界大戦中に事業を急拡大させた企業の多くで業績が悪化し,それらの企業に融資していた銀行の経営を圧迫した

大戦間期における日本の貿易は政府の為替政策からも強く影響を受けた。1930年に (87) ¦ (88) 蔵相のもとで金輸出が (88) ¦ (90) されると,為替レートが (91) ¦ (92) に設定されたため輸出は減少した。そして,日本経済は世界恐慌の波及もあいまって,物価の下落が著しい,いわゆる (93) ¦ (94) の状態に陥った。この (93) ¦ (94) を伴う恐慌からの脱却は, (95) ¦ (96) 蔵相のもとで金輸出が再び (97) ¦ (98) されるとともに積極的な財政政策がとられたことで実現した。1932年から為替レートが (99) ¦ (100) に転じたことを受けて, (85) ¦ (86) を中心に輸出が拡大する一方で,重工業は積極財政に支えられた軍備拡張のもとで成長した。

日中戦争の勃発以降,貿易の流れは大きく変わった。軍備拡張を続けるうえで貿易の統制が必要となり,そのために政府は19379月に( c )を制定した。19397月には,アメリカによる (101) ¦ (102) 条約の廃棄通告を機に,軍需物資の調達問題が大きく浮上した。同じころ,南方進出によって石油・ (103) ¦ (104) などの資源を獲得しようという陸軍の主張が強まっていった。19417月の (105) ¦ (106) によって南進政策が本格化すると,アメリカが対日石油輸出を禁止するなど,経済封鎖が強化された。太平洋戦争の開戦後は,19426月の (107) ¦ (108) を機に日本軍が劣勢に転じ,ほどなくして制海権が失われたため,南方からの資源の海上輸送は困難となった。

敗戦後の日本において,国際競争力を持つ工業部門が発展するに至った背景には様々な要因があるが,GHQの施政下で行われた経済の民主化もその一つと考えられる。()農地改革と労働改革は長期的には国民の所得向上をもたらし,これによって耐久消費財等に対する安定した民間需要が生まれた。また,1946年に発足した( d )が財閥から譲り受けた株式を公売する形で実施された財閥解体や,1947年に成立した (109) ¦ (110) のもとで始まった()カルテルの禁止や企業結合の監視などは市場における競争を活発化させた。海外から導入した先進技術や自ら開発した新技術をもとに,各企業が積極的に設備投資を行った結果,産業全体としての技術力と生産能力が急伸したのである。
 

1 文中の空欄 (77) ¦ (78) ~ (109) ¦ (110) に当てはまる最も適切な語句を下の語群より選び,その番号を解答用紙A(マークシート)の所定の解答欄にマークしなさい。
 (77) ¦ (78) 28(生糸)
 (79) ¦ (80) 37(渋沢栄一)
 (81) ¦ (82) 12(1882)
 (83) ¦ (84) 43(筑豊炭田)
 (85) ¦ (86) 61(綿織物)
 (87) ¦ (88) 19(井上準之助)
 (89) ¦ (90) 25(解禁)
 (91) ¦ (92) 22(円高)
 (93) ¦ (94) 45(デフレ)
 (95) ¦ (96) 42(高橋是清)
 (97) ¦ (98) 30(禁止)
 (99) ¦ (100) 23(円安)
 (101) ¦ (102) 50(日米通商航海)
 (103) ¦ (104) 33(ゴム)
 (105) ¦ (106) 48(南部仏印進駐)
 (107) ¦ (108) 59(ミッドウェー海戦)
 (109) ¦ (110) 47(独占禁止法)

≪語群≫
11 1877
12 1882
13 1887
14 1892
15 浅野総一郎
16 アッツ島の玉砕
17 石橋湛山
18 犬養毅
19 井上準之助
20 インパール作戦
21 インフレ
22 円高
23 円安
24 岡田啓介
25 解禁
26 過度経済力集中排除法
27 川崎正蔵
28 生糸
29 絹織物
30 禁止
31 刑法改正
32 毛織物
33 ゴム
34 財政危機
35 斎藤実
36 サイパン陥落
37 渋沢栄一
38 シンゴラ上陸
39 スタグフレーション
40 石炭
41 高島炭鉱
42 高橋是清
43 筑豊炭田
44 茶
45 デフレ
46 天然ガス
47 独占禁止法
48 南部仏印進駐
49 日米修好通商
50 日米通商航海
51 日米和親
52 端島炭鉱
53 浜口雄幸
54 古河市兵衛
55 北部仏印進駐
56 マリアナ沖海戦
57 マレー半島上陸
58 三池炭鉱
59 ミッドウェー海戦
60 民法改正
61 綿織物
62 レイテ沖海戦
63 若槻礼次郎
64 ワシントン海軍軍縮
 

2 文中の空欄( a )( d )に入る最も適切な語句を解答用紙Bの所定の解答欄に漢字で書きなさい。
a座繰製糸
b造船奨励法
c輸出入品等臨時措置法
d持株会社整理委員会
 

3 以下の設問の解答を解答用紙Bの所定の解答欄に漢字で書きなさい。
 
(1) 下線部()について,日本の資本家が中国各地に設立した紡績会社や紡績工場を総称して何と呼ぶか。
正解を表示する在華紡
 
(2) 下線部()について,鈴木商店への過剰な融資がきっかけで経営が悪化し,金融恐慌時に休業を余儀なくされた銀行の名称は何か。
正解を表示する台湾銀行
 
(3) 下線部()について,第二次農地改革を実現する目的で,農地調整法の再改正と並行して制定された法律の名称は何か。
正解を表示する自作農創設特別階置法
 
(4) 下線部()について,カルテルの取り締まりや企業結合の監視などを任務として設置された行政機関の名称は何か。
正解を表示する公正取引委員会
 

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