「一生役に立つ」戦略的な思考力を養う日本史の実践道場

早稲田大学 文化構想学部の日本史

近年(2023年~2024年)の文化構想学部の問題を分析してみよう

本学部の「傾向と対策」を読む前後に早稲田を複数学部受験する人は、ぜひ早稲田の日本史(全体分析)を読むことをお勧めします。とくに近年は、早稲田においても「共通テスト」を意識した問題や歴史総合を意識した問題作成が行われたものが散見されています。この新傾向(新形式)っぽい問題について分析したものを追加しましたので来年の本試験問題につながる可能性が高いです!

ポイントは以下の3つです。

①例年、大問が4つで複数の時代にまたがるテーマ史的大問となっている。

文化構想学部の問題は、従来は早大の他学部(法学部、商学部、教育学部など)と比べると基本的な問題が多く対策も立てやすい方であったが、近年は難度の高い大問が多数出る

ようになってきている。難化の傾向を後押ししているのは、正文誤文判定問題の増加である。「一問一答式」の歴史用語の学習中心の受験生では、歯が立たなくなってきているので要注意である。この近年の傾向に合致した問題を以下に公開しているのでぜひこの機会に解いて体感しよう。

 

②学部特性(文化構想学部)を意識した問題、すなわち文化のテーマ史が出題され続けている

文化」構想学部であるから当然の姿勢と言えよう。文化史対策は、万全を期したい。この傾向に合致した大問を本ページに掲載してあるので実際に解いて【文化】構想学部の日本史を実感してほしい。

 

③早大の他学部で繰り返し出題されている頻出テーマや事項・用語が文化構想学部においても毎年、出題されている。

とくに文学部の問題は、本学部につながる要素が多い(その逆も真なり)大問がたくさんみられるので文学部の過去問研究もした方が良いだろう。この傾向に合致した大問を本ページに掲載してあるので実際に解いて【文化】構想学部の日本史を実感してほしい。

 

 

それでは、「百聞は一見に如かず」

☆2024年2月本試験 大問Ⅲ
2024年2月本試験 大問Ⅲ

日本列島と海に関係する歴史について述べた次の文章を読んで,問に答えなさい。

海は陸上の生き物である人間を隔てるとともに,時としてつなぐ役割をはたしてきた。

スイス自然科学協会ルイ・アガシーの講演に端を発する氷河期の研究により,a2万年前の全球的な海面は,現在よりも130メートル低かったことが明らかとなっている。最終氷期が終わり,完新世に入ると,いわゆる縄文海進といわれる時期を過ぎ,現在の日本列島の形が形成されていく。

律令国家が形成されると,海を通じたb多角的な国際関係が築かれた。国家間の関係のほかにも,次のような交流の痕跡もある。『延喜式』のなかには,「耽羅鰒(あわび)」という言葉が登場する。耽羅は,現在の韓国の済州島のことで,同地の製造法によるアワビが A として朝廷に貢進されたとみられている。公式な関係のほかに,記録に名を残さない人々による交流の証左であろう。c北方世界との関係に目を転じると,日本の勢力による統治が津軽海峡まで達したのは,延久蝦夷合戦の頃とする説がある。延久蝦夷合戦は,前九年合戦と後三年合戦の間におこなわれた戦争である。

鎌倉時代に入ると,仏教や商業の面での宋やモンゴル帝国との交流が盛んとなる反面,後者の侵攻を受けることもあった。この出来事を元 B という。14世紀には前期d倭 B が朝鮮半島を中心に活動した。16世紀には後期倭 B が中国から東南アジアを中心に行動した。e火縄銃の技術が日本へ伝わったのはこの頃であるが,背景には倭 B 活動があったのである。

16世紀末には現在のアルゼンチンへ渡った日本人の存在が確認できるのであるが,f太平洋を横断した日本人の氏名が明確にわかるようになるのは江戸時代に入ってからである。19世紀になると英米の船が日本近海に出没するようになるが,そのなかには C を捕獲するための船も多かった。こうした動向が,日本側では開国へむかう契機となり,アメリカ側では作家ハーマン・メルヴィルなどに素材を提供することとなり,『白 C 』などの作品として結実した。g明治時代には,国策や民間企業の動きなどによって,日本列島と海をつなぐ航路は世界へと広がった

日本列島と海との関わりを概観してきたが,近年の看過できない問題としては,h地球温暖化による海面上昇を挙げることができる。直近150年で温度は1度上昇し,海面は20センチ上昇したといわれている。人間を含む多くの生命をはぐくみ,日本を含む世界を結びつけてきた海の今後は,どのようなものになるだろうか。

 

〔問〕

1 下線aに関連して,更新世後期の日本列島に関する文のうち正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア アウストラロピテクスが,南方から日本列島へ渡来したとする説がある。
イ 本州と北海道のあいだは,この時期にも海で隔てられていたとする説がある。
ウ 下線aの時期以前の遺跡,遺物は,日本列島ではみつかっていない。
エ 神奈川県で出土した港川人は,この時期の化石人骨である。
オ ナウマンゾウの化石は,九州以南では出土していない。

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2 下線bに関連して,8世紀の状況について述べた文のうち,誤っているものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 遣唐使は,ほぼ20年に1度の割合で派遣された。
イ 阿倍仲麻呂は,唐へ派遣され,帰国することなく客死した。
ウ 新羅からの使節の来日は,奈良時代には断絶していた。
エ 渤海との関係は,奈良時代には開始されていた。
オ 種子島や屋久島が行政区画化された。

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3 空欄Aに入る言葉はどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 租
イ 調
ウ 庸
エ 雑徭
オ 出挙
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4 下線cに関連して,次のい・ろ・は・にの出来事が起きた順番として正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

い 物送り場遺跡などに代表される,アイヌの文化が成立した。
ろ 大陸起源と思われる装飾も多い,オホーツク文化が成立した。
は 延久蝦夷合戦が発生した。
に 漁労を中心とする,続縄文文化が成立した。
ア ろ→に→い→は
イ ろ→に→は→い
ウ に→ろ→い→は
エ に→ろ→は→い
オ に→は→ろ→い

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5 空欄Bに入る漢字1字を記述解答用紙の解答欄に記入しなさい。
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6 下線dについて述べた文のうち誤っているものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 高麗の将軍李舜臣が撃退した。
イ 朝鮮は足利義満に禁止を求めた。
ウ 寧波の乱後も活動を継続した。
エ 戦闘の様子を描いた絵画作品がある。
オ 銀や生糸を商品とする交易もおこなった。

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7 下線eおよびその頃の様子について述べた文のうち誤っているものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 明は海禁政策をとり,私貿易を禁じていた。
イ 火縄銃を伝えた船は種子島へ到着した。
ウ 火縄銃を伝えた船にはポルトガル人が乗っていた。
エ ポルトガルはアジアでの拠点をマニラに築いていた。
オ 種子島時堯は,家臣に火縄銃の製造法を学ばせた。

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8 下線fについて述べた文,XYZの正誤の組み合わせのうち,正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

X 田中勝介は,太平洋を横断して現在のメキシコに至り,さらにマドリードへ渡った。
Y 伊東マンショは,太平洋を横断して現在のメキシコに至り,さらにリスボンへ渡った。
Z 支倉常長は,太平洋を横断して現在のメキシコに至り,さらにローマへ渡った。


X
-正
Y
-正
Z
-正


X
-正
Y
-誤
Z
-正


X
-誤
Y
-誤
Z
-正


X
-誤
Y
-正
Z
-正


X
-正
Y
-誤
Z
-誤

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9 空欄Cは,江戸時代の日本では紀伊・土佐・肥前・長門などにおいて網や銛を駆使した漁により捕獲された。その生き物は何か。漢字1字で記述解答用紙の解答欄に記入しなさい。

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10 下線gについて述べた文のうち誤っているものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 横浜正金銀行が,貿易の金融に当たった。
イ 三井物産会社などの商社が貿易に当たった。
ウ 日本郵船会社は,1893年にボンベイ(現在のムンバイ)航路を開いた。
エ 日本は世界3位の海運国となり,船成金が生まれた。
オ 政府は,1896年に造船奨励法と航海奨励法を公布した。

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11 下線hの解決にむけた国際的な取り組みに関係する事項として,もっともふさわしいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア プラザ合意
イ ペレストロイカ
ウ 新ガイドライン関連法
エ パリ協定
オ デタント

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↑本問は、近年の文化構想学部の難化傾向を示す問題となっています。また、早稲田に頻出する北海道史に加え「歴史総合」をも意識した問題が作成されており、来年度以降の指針となる問題と吉田はみています。

☆2023年2月本試験 大問Ⅱ
2023年2月本試験 大問Ⅱ

日本における歴史の編纂や叙述に関する次の文章を読んで,問に答えなさい。

古代における律令国家の成立は,そこへ至る歴史に対する関心をよびおこした。こうして,はじめての正史であるa『日本書紀』が編纂された。平安時代になると,b虚構をまじえた歴史物語や合戦の経緯を描いた軍記物語なども登場し,その後,多彩な歴史叙述が展開していった。軍記物語では,平氏の栄華から滅亡を描いた『平家物語』が特に有名で,それは琵琶法師が A として語り,多くの人びとに受け入れられたことによるところが大きかった。『平家物語』は史料として活用されることも多く,現代の人びとの歴史観にも大きな影響を与えている。

中世で歴史観・歴史理論に関する著作としては,c慈円の『愚管抄』,北畠親房の『神皇正統記』がよく知られている。著者の出自や政治的立場に規定されている観は否めないが,個人の歴史観・歴史理論が発揮されていること自体は注目すべきであろう。このほか,d鎌倉~南北朝時代には特色ある歴史編纂・叙述が,さまざまに行われた。これと比較すると室町~戦国時代はやや見劣りがするようにも思えるが,もちろん異なる見方もあるところであろう。

近世になると江戸幕府は林羅山・鵞峰父子に国史編纂を命じた。これによって成ったのが『 B 』である。また,水戸藩ではe『大日本史』の編纂がおこなわれた。歴史叙述では新井白石なども独自の歴史観を展開し,近世後期には頼山陽が『 C 』などで尊王論を説いた。

近世には幕府・諸藩で古文書の収集・編纂がしばしばみられたが,これもみずからの歴史に対する関心の高まり,それに基づく歴史編纂・叙述の準備と捉えられよう。近代には東京帝国大学の史料編纂掛で,収集した膨大な史料を用い,『 D 』『大日本古文書』などの編纂が進められた。民間では E が『日本開化小史』を著し,歴史の編纂や叙述は担い手も著作数も増加していったが,そのようななか政治的な問題もしばしば生じることとなった。

 

〔問〕

1 下線aに関して述べた文のうち正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 太安万侶(安麻呂)が中心となって編纂された。
イ 推古天皇からの歴史が記された。
ウ 「帝紀」「旧辞」をもとにした記述はない。
エ 完成後,朝廷は『風土記』の編纂を諸国に命じた。
オ 長屋王の変については記されていない。

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2 下線bに関して述べた文のうち正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 『将門記』は軍記物語の先駆的なものである。
イ 『栄華物語』は藤原道長をたたえ,道長に献上された。
ウ 『大鏡』は漢文体で書かれた。
エ 『陸奥話記』には後三年合戦の経緯が書かれた。
オ 『今鏡』は藤原通憲の著作である。

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3 空欄Aに該当する語句は何か。漢字2字で記述解答用紙の解答欄に記入しなさい。

正解を表示する平曲

4 下線cに関連して述べた文①~④のうち正しいもの2つの組み合わせはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

① 慈円は藤原兼実の弟である。
② 慈円は天台座主をつとめた。
③ 北畠親房は『建武年中行事』も著した。
④ 北畠親房は唯一神道の理論により『神皇正統記』を著した。

ア ①と②
イ ①と③
ウ ①と④
エ ②と③
オ ②と④

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5 下線dに関して述べた文のうち正しいものはどれか。2つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 『吾妻鏡』は鎌倉幕府の滅亡までが記されている。
イ 虎関師錬は日本の仏教の歴史を『元亨釈書』で著した。
ウ 『増鏡』は源平争乱以後の歴史を武家の視点で記した。
エ 『梅松論』は武家の立場から南北朝合一までをえがいた。
オ 軍記物語である『太平記』はのちに広く普及した。

正解を表示するイ・オ

6 空欄Bに該当する語句はどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 中朝事実
イ 武家事紀
ウ 本朝通鑑
エ 古史通
オ 藩翰譜

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7 下線eに関して述べた次の文XYZの正誤の組合せのうち,正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

X 徳川光圀が完成させた。
Y
 彰考館で編纂が行われた。
Z 編纂事業のなかから水戸学がおこった。


X
-正
Y
-正
Z
-正


X
-正
Y
-正
Z
-誤


X
-正
Y
-誤
Z
-正


X
-誤
Y
-正
Z
-正


X
-誤
Y
-正
Z
-誤

正解を表示する

8 空欄Cに該当する語句はどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。
ア 自然真営道
イ 日本外史
ウ 慎機論
エ 新論
オ 戊戌夢物語
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9 空欄Dに該当する語句は何か。漢字5字で記述解答用紙の解答欄に記入しなさい。
正解を表示する大日本史料

10 空欄Eに該当する人物はどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 久米邦武
イ 高山樗牛
ウ 田口卯吉
エ 徳富蘇峰
オ 福沢諭吉

正解を表示する

↑本問は、文化構想学部の文化史の大問としては典型的な問題といえる。本学部に限らず「史書」の編纂などに関する問題は、早大では超頻出テーマであるので本気の早稲田対策を行った受験生はハイスコアが取れる問題となっており、吉田塾の塾生は、全員が満点か1問ミスであった。早稲田に傾向を知る良問です。ぜひ、解いてみてください。

☆2024年2月本試験 大問Ⅳ
2024年2月本試験 大問Ⅳ

日本における人間とウサギとの関係史に関する次の文章を読んで,問に答えなさい。

『古事記』に出てくる「a因幡の白兎」の話で,皮を剥がれたウサギに対して,ガマの花粉が効くと大国主命がアドバイスしたという記述は,日本最古の医療行為の記述だとされる。そのため例えばある国立大学の医学部附属病院のシンボルマークや,製薬会社のキャラクターに使われるなど,ウサギは現代でも医療や薬品のシンボルに用いられることが多い。美術品のなかでウサギが描かれることも多いが, A が所蔵する『天寿国繍帳』はその中でもかなり古い例である。このほか,b『鳥獣人物戯画』や,c円山応挙の『木賊(とくさ)兎図』や『百兎図』なども有名である。近代では泉鏡花がウサギの置物を多く集めており,現在それは B の図書館に所蔵されている。美術品のなかのウサギは上品に描かれたものが多いが,「因幡の白兎」のウサギのように他者を騙す知恵者のイメージもウサギには付与されることが多く,民話の「かちかち山」の話でも,ウサギは知恵でタヌキを騙す。この話は江戸時代から流布しており, C の『燕石雑志』などにその原型が収められている。

明治初期には,d文明開化の風潮のなかで西洋産のウサギが流入するなど,愛玩用ウサギの人気が高まってバブル状態となり,秩禄奉還の法による一時金や,秩禄処分での D の交付で資金を得た華士族もそれを用いて投機したという。これに対して愛玩用ウサギは実用的ではないとして批判が相次ぎ,課税強化などの取り締まりも行われたが,その背景には,ウサギが食用・毛皮用などさまざまな形で消費されていたことがあった。e日清戦争f日露戦争でもウサギの毛皮が軍用の防寒衣に使われたほか,肉も食用に供された。ウサギは動物実験でも多く使われるが,広島県大久野島には現在ウサギがたくさん住みつき,そのウサギ目当ての旅行客が集まる観光名所となっている。昭和期にはこの島にも日本のg毒ガス兵器開発のための工場が置かれており,毒ガスの試験のためにウサギが使われていたという。ただし,h第二次大戦後,食糧難のなかでこれらのウサギは食用にされて一旦いなくなり,現在島に住み着いているウサギはi高度成長期に持ち込まれ増えたのだという。

現代では,ウサギはかわいらしい動物として人気であり,ミッフィーやクロミなど,ウサギを元にした人気キャラクターも多い。他方で,現在でも動物実験で数多くのウサギが使われてもいる。人間に愛される一方で,さまざまに利用されてきた動物と人間の関係史を通して,人間社会の複雑さやその変化を考えてみることも有益であろう。

 

〔問〕

1 下線aに関して,律令制による因幡国は現在の何県に含まれるか。漢字で記述解答用紙の解答欄に記入しなさい。

正解を表示する鳥取(県)

2 空欄Aに当てはまる語句はなにか。漢字で記述解答用紙の解答欄に記入しなさい。

正解を表示する中宮寺

3 下線bの作品が作られた平安時代末期から鎌倉時代初期の出来事について述べた以下の文のうち,正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 日蓮宗が地方に多くの信徒を持つようになった。
イ 奥州藤原氏は大輪田泊から得た利益により平泉文化を開花させた。
ウ 平清盛は高倉天皇の外祖父となって権勢を誇った。
エ 源頼朝は寿永二年十月宣旨で全国の支配権を認められた。
オ 国地頭が停止されると,その権限の大部分は守護にひきつがれた。

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4 下線cの人物と同時代を生きた人物の名として誤っているものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 杉田玄白
イ 初代市川団十郎
ウ 本多利明
エ 田沼意次
オ 松平定信

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5 空欄Bには,幕末期に洋学塾として設立され,現在も存続している大学の名前が入るが,それは以下のうちのどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 慶応義塾大学
イ 同志社大学
ウ 早稲田大学
エ 津田塾大学
オ 東京大学
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6 空欄Cには,『椿説弓張月』の著者として知られる人物の名前が入る。該当する人物はだれか。漢字4字で記述解答用紙の解答欄に記入しなさい。

正解を表示する曲亭馬琴(滝沢馬琴)

7 下線dに関連して述べた文章として誤っているものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 明治政府は多数のお雇い外国人を雇ったが,民間でも学校・会社などで多くの外国人が雇用された。
イ 明治政府は,それまでの月の満ち欠けなどに基づく暦を,太陽の運行にあわせた新暦に改めた。
ウ 農村においても,西洋化の風潮がすすみ,旧正月や五節句などの慣習はすたれた。
エ 日本初の日刊紙として『横浜毎日新聞』が創刊され,『郵便報知新聞』などの諸新聞が続いた。
オ 森有礼は西村茂樹らと相談して明六社を結成した。

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8 空欄Dに当てはまる語句はなにか。漢字6字で記述解答用紙の解答欄に記入しなさい。

正解を表示する金禄公債証書

9 下線eに関して述べた文として正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 朝鮮の旧式軍隊の反乱に介入した日清両国軍が現地で衝突したことに端を発する。
イ この戦争は沖縄の支配権をめぐっても争われた。
ウ 日本側全権伊藤博文と清国側全権袁世凱との間で講和条約が調印された。
エ 講和条約の調印後,ロシア・ドイツ・オーストリアの三国が,遼東半島の返還を日本に勧告した。
オ この戦争の賠償金によって,日本はさらなる軍備拡張をなしとげた。

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10 下線fに関連して述べた文として正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 陸戦における主戦場は中国東北地方であった。
イ 開戦後の連戦連勝の報に接しても,多額の戦費を確保するため,祝勝会や提灯行列などは自粛された。
ウ 当時の内閣は伊藤博文内閣であった。
エ 日本軍は青島を占領したが,その後返還した。
オ アメリカのポーツマスで,日本全権陸奥宗光とロシア全権ウィッテとの間で講和条約が結ばれた。

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11 下線gに関連して,毒ガスや細菌兵器について述べた文として誤っているものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 毒ガスや細菌兵器の実験・研究施設がハルビンに置かれた。
イ 日本軍は毒ガスを実戦では使用しなかった。
ウ 日本軍は毒ガス戦や細菌戦の研究のため中国人やソ連人(ロシア人)を使って生体実験を行なった。
エ 日本軍は細菌戦を中国各地で実行した。
オ 731部隊と呼ばれる部隊が細菌兵器の実験・研究を行なった。
正解を表示する

12 下線hに関して述べた次の文XYZの正誤の組み合わせのうち,正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

X 台湾や朝鮮から米が入らず,天候不良や積年の肥料不足による凶作も起きたことなどが原因となった。
Y 終戦により日本列島の人口が急速に増え,失業者が増えたことも要因となった。
Z 物資の配給制度が終戦と同時に全廃されたことが一因となった。


X
-正
Y
-正
Z
-正


X
-正
Y
-誤
Z
-正


X
-正
Y
-正
Z
-誤


X
-誤
Y
-誤
Z
-正


X
-誤
Y
-正
Z
-誤

正解を表示する

13 下線iに関して述べた次の文のうち,誤っているものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当する記号をマークしなさい。

ア 池田内閣は全国総合開発計画を策定し,産業地域を太平洋ベルト地帯から全国に広げようとした。
イ 日本は国際通貨基金8条国に移行したことで,国際収支悪化を理由に対外支払い制限を行えるようになった。
ウ この期間に日本の国民総生産(GNP)は年平均約10パーセントの成長を記録した。
エ 民間企業の積極的な設備投資が成長を生み出す大きな要因となった。
オ 高度経済成長の一方で,農産物の輸入自由化がすすむなど農業経営は安定せず,農村の過疎化も進んだ。

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本問を解いてみてどのように感じましたか。文化構想学部が近年、難化傾向にあるということは、本学部の過去問だけをやっていると本当の対策にならなくなってきていると言えます。この傾向に沿った文学部や教育学部などの過去問研究が必要になってきます。そうしないと本番で、自分は難問と感じ「捨て問」だと思った問題も、ライバルは「早大にはよく出る問題」として正答していることに気がつかない人で終わってしまいます。吉田塾では、そうならないために「戦略的かつ効率的」に早大文化構想学部対策を行なう最良のツールを開発し、提案しています。

その一部はカウンセリング(無料)やお試し講座(無料)でも伝授していますので問い合わせしてもらえれば幸いです。

↑本問は、文学部において例年大問Ⅵで出題される「図版」を用いた文化史の問題を想起させる問題となっている。文化構想学部と文学部を併願受験する受験生にとっては、とても参考になる問題といえよう。

 

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早稲田大学文学部・文化構想学部合格をめざすBさんの場合
彼女は、英語はそこそこ出来て国語が得意なタイプで日本史について苦手意識がとても強かったので「お試し講座」(30分)を延長して本気の「流れをつかむ板書」講義を展開したところ「目から鱗」的な感動と手ごたえを掴んでくれたようです。
そのため夏期は、各時代の政治史の流れを把握するための板書講義に特化した夏期講習を受講したところ秋以降の模試では、どんどん点数を上げて行ってくれました。
河合塾共通テスト模試は8月が34点⇒プレテストでは77点、そして、日本史が苦手な受験生にとっては、とても難しい早稲田大学の日本史でも文学部において76%(自己採点)と凄い成長を見せてくれました。

早稲田大学法学部合格をめざすC君の場合
カウンセリング(打合せ)によって導き出された現状把握の上で、英語はまずまずだけど国語が苦手(とくに早稲田の国語)なので弱点の国語をある程度カバーできるくらいに日本史で得点を稼ぐという合格戦略に則した夏期計画を立てた。
扱う時代は、近現代を中心とした。その理由は、彼の高校の進度では11月や12月にならないと昭和をやらない。しかし、早稲田の法学部は近現代分野からの出題量が多く、この時代の大問は一般的な受験生にとっては手ごわい「早稲田特有の未見史料問題」が頻出する。吉田塾で近現代分野を夏期期間に履修しておけば、11月初めから本格的に始めなければならない早稲田対策の実戦演習にスムーズに入ることが可能となる。このメリット(有効性)を強く意識した夏期講習プランと言えます。

早稲田大学商学部合格をめざすD君の場合
彼は、とにかく早稲田の商学部が断然の第一志望であることがカウンセリングで分かったので「早大商学部の日本史」において最も高い点数をたたき出すことができるようなカリキュラムを一緒に作成して行きました。
早大商学部では、近現代史の中でもとりわけ経済史に強くないとハイスコアを得ることができない大問が頻出します。そのため、短文論述問題対策(詳しい添削指導付き)も含めた「近現代の経済史」中心の夏期講習(全7回)を行いました。この効果もあってか、本番の早大商学部の論述問題(80字)では、完璧な解答文を書くことが出来た!と嬉しい報告がありました。

慶応義塾大学文学部合格をめざすEさんの場合
大問4と大問5で出題される本格的な未見史料問題(史料の読み取り)にもとづく論述問題(100字)がとても自分で対策できる自信がなく途方に暮れていたところ、ネットで検索していたら吉田塾を見つけカウンセリングとお試し講座(史料対策と「論述のお作法」)を受けてくれました。
自分の弱点補強にピッタリ合った講座をいっしょに構築していく吉田塾のスタイルを彼女はとても気に入ってくれたので、「慶応の文学部」の傾向や出題形式の則した①史料の読み取り講座(全2回)と②論述の書き方講座(3回)を設定し夏期集中講座を行いました。これにより、秋以降の志望大学対策の指針が立って安心感が得られたとの感想をもらっています。

慶応大学経済学部が第一志望のF君の場合
論述問題がない私大型の入試問題にはある程度対応できる彼でしたが、カウンセリング(無料)やお試し講座(無料添削)において論述問題が全く解けない(書けない)ばかりか、設問に関係する教科書を読んでから解答文を書いてもらっても大幅に減点される解答文しか書けないことが判明しました。
「今の自分を知ったのです」
よって、「基礎からはじめる論述問題のお作法講座」(慶応大学経済学部の日本史)を受講することになりました。この講座によって論述問題に対応できる教科書の読み込み方法を体得した彼は、秋以降急速に日本史の得点能力を上げて行くことに成功しました。

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