「一生役に立つ」戦略的な思考力を養う日本史・世界史の実践道場

上智大(TEAP利用日程)の「傾向と対策」

上智大学の「傾向と対策」(2025年度版)

上智大学では、20202月の本試験(TEAP利用)から「日本史」の問題は一般的な私大型の試験問題とは、一線を画す本格的な論述問題を含む問題にかわる入試問題の改革が行われ、20252月の本試験で6年目となります。
この6年間の試験問題を分析すると新形式になって23年では見えなかった出題傾向が「はっきり」と見えてきます。

まず、一貫して言えることは、かなり濃いキャラでもって上智大学(問題作成者)は、受験生に対して「こんな教養を持った」学生に来てほしいとの「強い思い」が、問題文や各問題に感じられるところです。
その「強い思い」が、分かりやすい形で表れている問題を以下に挙げています。
ぜひ、今ここで解いて「上智大学の日本史」を実際に実感してください。
そして、効率的な日本史対策のつなげてください。

「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」です!

「上智大学の日本史」の出題傾向をつかもう!

1.「歴史総合、日本史探究」
20252月本試験より歴史総合も出題範囲となった」となっているが、大学受験日本史という狭い範囲(狭い視野)にとどまらない幅広い教養を身に付けている学生に来てほしいという「強い思い」が伝わってくる問題

問題文の一部(20252月本試験)
南西地域では,『続日本紀』文武天皇3(699)7月辛未条に,「多褹(たね),夜久(やく),菴美(あまみ),度感(とかむ)らの人,朝宰に従ひ来りて方物を貢ず」とあり,7世紀末年,種子島・屋久島・奄美群島(奄美大島・徳之島)からの朝貢が実現したと記す。同時期,南九州の( カ )が不穏な動きをみせており,ヤマト王権からしてみれば,これを鎮めるための(h)遠交近攻策だったのかもしれない。 

12 空欄( カ )に当てはまる語句は何か。最も適切なものを,次のうちから1つ選び,記号で答えなさい。

① 国造
② 熊襲
③ 奴婢
④ 隼人
正解を表示する④(隼人)

 

13 下線部(h)について。「遠交近攻」とは,具体的に何を意味しているか。説明として最も適切なものを,次のうちから1つ選び,記号で答えなさい。

① ( カ )より遠い南島の人びとと親しく交わり,間に挟まれた( カ )を牽制,攻撃する。
② ( カ )と親しく交わっていた南島の人びとを遠ざけ,孤立させて,九州の平定を容易にする。
③ 遠い南島の人びとと交互に,近くの( カ )を攻撃する。
④ 近くの( カ )を攻撃し,遠くの南島の人びとを恐れさせ,従属させる。

正解を表示する

 

問題文の一部
日本軍の特務機関員として活動していた先住民族ウィルタのゲンダーヌは,ソ連軍の捕虜となって( ク )を経験,10年後にようやく解放され日本へと送還された。彼は日本政府へ軍人恩給を申請したが,日本領時代に内地戸籍に入っていなかったため「国民」とみなされず,支給を認められなかった。のちに集団帰国を許された残留日本人のなかにも,(i)親が朝鮮籍であったためにやはり「国民」と認められず,政府から受け入れを拒否される人びともあった。 

 

16 下線部(i)について。この問題は,日本の戸籍法のどのような特徴に由来しているか。説明として最も適切なものを,次のうちから1つ選び,記号で答えなさい。

① 血統主義であり,現行法でも踏襲されている。
② 血統主義であり,現行法では改められている。
③ 生地主義であり,現行法でも踏襲されている。
④ 生地主義であり,現行法では改められている。

正解を表示する正解は① 本問は、国外ではトランプ大統領(問題作成時は大統領候補)の移民政策(中南米地域からの移民を排除)、国内ではクルド人問題が問題作成者の意識の根底にあって作成されたものであろう。
なお、アメリカでは伝統的に出生地主義をとっており、たとえ両親が不法移民であったとしても、その両親からアメリカ国内で生まれた子供は、「アメリカの大地」で生まれたのでアメリカ国民と認める(子供には国籍を与える)のである。一方、日本は血統主義を伝統的にとっている。
なお、本問は2023年2月本試験の問2、問3の問題(出題傾向)があっての出題と分析することができる。

 

2.「歴史総合」(20262月の本試験から本格的に出題される可能性が大です!)を意識した問題

問題文の一部(20252月本試験)

13世紀には,サハリンで「吉烈滅」(漁撈民ギリヤーク,現ニヴフ)などと紛争状態にあったところを,その要請を受けた( エ )による攻撃を受け,次第に圧迫され,従属させられるに至った。以降中国王朝は近世の清に至るまで,(c)高級毛皮の貢納・交易を通じ,アイヌを含む北方狩猟民と密接な関係を保ってゆくことになる

 

6 空欄( エ )に当てはまる国の説明として最も適切なものを,次のうちから1つ選び,記号で答えなさい。

① 東部モンゴル地域の遊牧民が,耶律阿保機によって統合されたもの。配下の女真族が博多湾へ侵入したこともある。
② 女真族が中国東北部に建てた王朝で,遼を滅ぼし,宋の都開封を陥れた。
③ チンギス=ハンによって建国,金を滅ぼすなど巨大な版図を築くがのちに分立,東部地域は国号を元と改めた。
④ 中国の西北でタングート族が建国,たびたび宋を襲ったほか,繁縟(はんじょく)な文字を作り漢文化に対抗した。

正解を表示する正解は、③(1206年にチンギス=ハンは、モンゴル民族の部族長会議でハンに推戴されて以降、瞬く間に領土を拡大し、広大なモンゴル帝国を形成した。13世紀は、「モンゴルの世紀」とも呼ばれる)
①は、遼(916年~1125年)で契丹族が建国、キタイ帝国とも呼ばれる。
②は、金(1115年~1234年)で女真族が建国、1234年にモンゴル帝国に滅ぼされた。
④は、西夏(1038年~1227年)でタングート族が建国、1227年にモンゴル帝国に滅ばされた。

3.普段から国内外の時事問題(時事的政治・経済・社会)に興味関心を持って生きている「教養のある学生」にぜひ上智大学に来てほしいとの願いが込められている問題

「問題文の一部」(20232月本試験)

長年,日本は,難民の受け入れに消極的だったからである。記憶に新しいのは2010年代以降,ミャンマー国軍・警察等の弾圧を受け脱出した( ア )難民受け入れの低調ぶりだが,百歩譲って東南アジアの複雑な宗教的対立が判断を鈍らせているのだとしても,同時期から問題視され始めた担当機関( イ )の非人道的姿勢は,厳しく問われなければなるまい。

 

2 空欄( ア )に当てはまる語句は何か。ラ行で始まるカタカナ5文字で書きなさい。

正解を表示する正解はロヒンギャ。ロヒンギャの難民問題は、20232月の本試験以前には、日本の国際ニュース(各マスメディア)でも繰り返し何度も報道されてきた話題である。

3 空欄( イ )に当てはまる語句は何か。最も適切なものを,次のうちから1つ選び,記号で答えなさい。

① 外務省
② 国連難民高等弁務官事務所
③ 出入国在留管理庁(入国管理局)
④ 警察庁警備局
正解を表示する正解は③の出入国在留管理庁(入国管理局)。なお、本問の延長線上に20252月本試験の問16の問題があると言えます。

4.「問題文」(単なるリード文だけではなく、史料文、地図、写真、グラフなどが挿入されている年度がほとんどである)の深い読解を前提とした論述問題(150字~300字)が必ず出題される。

2024年2月の本試験問題(問題文全体が知りたい方はこちらをクリック!

2025(令和7)年開催予定の日本国際博覧会(大阪・関西万博)では,海外パビリオンの建設が遅れているという。ウクライナ戦争等に由来する建築資材の高騰や人手不足のために,日本国内の建設業者と契約が進まないのが原因らしい。しかしそもそも,オリンピックや万博といったメガ・イベントで都市を宣伝し,各種の奇抜かつ大規模な建築物を配置,国内外からの観光客を呼び込むという経済活性化の方法自体,もはや前世紀の遺物なのではないか。2021年に開催された東京オリンピックでも,コンパクト五輪を謳った招致構想はどこへやら,最終的な開催経費は公式発表で当初案の2倍,もしくは5倍にまでのぼるとの推定もある。挙げ句の果てに,広報宣伝を担当した電通グループや博報堂など関連企業,組織委員会が談合し,不正な事業受注の調整を行っていたことまで明らかになった。近年,オリンピックというと(a)負のレガシーの処理が課題となっているが,それは具体的なモノばかりではなく,経済的利権に群がる政治家や事業者によって,市民の利益が蝕まれ,生活が脅かされる情況そのものといえるかもしれない。事実,2020東京五輪のメイン会場となった明治神宮外苑は,元来第一種文教地区,第二種風致地区に指定されており,娯楽関連施設の設置や緑地開発,高層建物の建築が厳しく規制されていた。しかし,五輪関連の特別措置で条例の改変や規制緩和が行われ,JOC(日本オリンピック委員会)JSC(日本スポーツ振興センター)関連の各施設,事業者の本社ビルなどの新築高層化が計画,順次実現されているのである。一方,新国立競技場の建設では,SDGsを謳いながらマレーシアやインドネシアの熱帯雨林から資材を得ていたことが判明,またスペースの拡充で姿を消す明治公園からは路上生活者の強制排除があり,隣接する都営霞ヶ丘アパートの住民にも立ち退きが求められて,住み慣れた生活の場を無理矢理に奪われることになった。現在地域住民から工事中止の訴訟がなされている,1000本もの街路樹の伐採や移転を含む外苑再開発も,かかる暴挙に連なるものである。(b)アメリカの政治学者ジュールズ・ボイコフは,商業五輪と新自由主義の結託した再開発を<祝祭型資本主義(Celebration Capitalism)>と呼んでいるが,大規模な土木工事をともなうメガ・イベントは,世界中で類似の問題を引き起こしているのである。

日本列島の歴史を遡ってみると,巨大土木事業や制度設計によって,一般の人びとが多大な迷惑を被った事例は少なくない。例えば宮都の造営など,高校までの日本史の教科書では国家の視点でしか述べられないが,平城京にしろ平安京にしろ,都が建つ前まではどんな場所だったのか,誰が住んでいたのか,住んでいたとしたらどうなったのか,考えてみる想像力が必要だろう。(c)『日本書紀』を紐解いてみると,持統天皇72月己巳条に,「造京司衣縫王(きぬぬいのおおきみ)等に詔して,掘るところの(しかばね)を収めしむ」との記事がある。同様の記述は,(d)『( ア )』和銅2年10月癸巳条にも,「もし彼の墳隴(ふんろう),(ひら)き堀らるれば,随(まにま)に即ち埋め(おさ)め,露棄せしむること勿かれ。普く祭酎(さいちゅう)を加へ,以て幽魂を慰めよ」とみえる。藤原京や平城京については,考古学的な調査により,同所の造営に際して,宮域・京域内に含まれていた相当数の( イ )が削平されたことが分かっている。また,(e)同書慶雲元年11月壬寅条に「宅の宮中に入れる百姓一千五百烟に,布賜ふこと(しな)有り」,(f)同書延暦3年6月丁卯条には,「百姓私宅,新京宮内に入る五十七町は,当国の正税四万三千余束を以て,其の主に賜へ」とあり,宮域内に入る一般庶民の家宅に何らかの補償を与え,立ち退かせていることがうかがえる。死者にしても生者にしても,国権を背景とした移転が,合意のうえで行われたのかどうかは疑問である。ただし,平城京遷都前の大和国添上郡には土師氏,長岡京遷都前の山背国乙訓郡,平安京遷都前の同葛野郡には,渡来系氏族の( ウ )が蟠踞(ばんきょ)していたが,一説によると,両者はそれぞれの宮城内で多く下級官人に登用されていたらしい。彼らが都の誘致に動いていたとすれば,根拠地への宮都造営には,氏族にとってそれなりの利益があったのかもしれない。

中近世にも大寺社や城郭の建築がみられ,その都度山林が伐り拓かれたり,都市ではやはり,町屋が立ち退きにあったりしている。よく知られるところでは,織田信長と戦った一向一揆の拠点( エ )は,豊臣秀吉の頃に退去させられ,跡地には巨大な大坂城が建設された。同地には,古代に( オ )が置かれ,外交と交易の拠点,水陸交通の結節点であった。商人の町である( カ )も近く,この地に本拠地を築くことは,豊臣政権にとって,大きな経済的利益があったのだろう。同政権はそののち,土地の生産性を厳密に測定したうえで住人の労働力へ転化,租税化してゆく( キ )を実施する。1590(天正18)年「浅野長吉宛秀吉朱印状」は,小田原城攻め直後に東北の支配を再編成するにあたり,恭順の態度を示さず没収された東北諸将の領地へ( キ )の徹底を指示したものだが,(g)目的を達成するためにはどのような厳しい措置も厭(いと)わないという,苛烈な言葉が並んでいる。

……自然,相届かざる覚悟の輩之在(これあ)るに於(おい)ては,城主にて候ハゝ,其もの城へ追入れ,各相談じ,一人も残し置かず,なでぎりニ申し付くべく候。百姓以下ニ至るまで,相届かざるに付てハ,一郷も二郷も悉(ことごと)くなでぎり仕るべく候,……

広域権力というものの,一般庶民に対する姿勢が明確にあらわれているが,それは次代の江戸幕府,そして明治政府に至っても変わらなかった。近代帝国を象徴する巨大建築には,やはりさまざまな抑圧の要素が隠れている。皇室に関連する橿原神宮や明治神宮の創祀,境域の拡張や外苑の整備に際しては,全国から多数の献木や勤労奉仕が行われたが,それも文字どおりの主体的な取り組みとみてよいかどうか。最も象徴的なのは,4つの仮議事堂を経て成った現国会議事堂の建設だろう。その完成は,計画の開始から50年を経た1936(昭和11)年だったが,注意しておきたいのは,建築資材が,当時領有していた( ク ),朝鮮,満州,台湾からも調達され,部材レベルで<帝国日本>のありようを体現していた点である。当時の衆院議長富田幸次郎は,同年11月に行われた竣工式において,

……私はこの議事堂そのものが日本の( ケ )を象徴するものだと考へます。中央は御便殿(ごびんでん)であるが残りに総てのものが含まれてゐる訳です,このことは皇室を中心に国民はその周囲に皇室を輔翼(ほよく)し奉ることを現はしてゐます。……

と述べている〔1936116日付『読売新聞』夕刊〕。審議の内容を左右しうる議場構造には,1890年以来,議会権限の弱い( コ )型立憲主義を体現する雛壇付扇形が一貫して採用され,天皇の玉座や傍聴席とともに,閣僚が議員たちを睥睨(へいげい)する空間を創出した。国家が天皇機関説を肯定していた大正デモクラシー期には,建築コンペなど議事堂に民主政治を反映させる試みもみられたが,関東大震災後の国家主義への急進のなかで灰燼(かいじん)に帰し,上棟式直前の1925(大正14)年には( サ )制定,竣工式挙行の1936年には二・二六事件の勃発する世相へと変貌してしまった。結果として現議事堂は,帝国日本の国権を体現するものとして誕生するに至ったのである。それゆえに戦後においては,民主主義を反映する形へ建て直そう,現在の建物を解体しようという建議も繰り返しなされたが,結果としてうやむやになりいまに至っている。

冒頭で触れた万国博覧会自体,そもそもがヨーロッパで展開された帝国主義を体現する,植民地から収奪した物品の見本市だった。1867年のパリ万博を視察した( シ )は,そののち税制・幣制改革や合本組織の導入などを担うが,彼が「日本資本主義の父」と呼ばれることには,一定の注意が必要かもしれない。1903(明治36)年,大阪天王寺で開かれた( ス )では,当時の東京帝国大学教授坪井正五郎の監修のもと,「内地に最近の異人種」として,北海道アイヌ,台湾先住民,琉球,朝鮮,清,インド,ジャワの人びとを,その風俗とともに実物展示する「学術人類館」が作られた。日本は,調査・展示される側から調査・展示する側へ,差別される側から差別する側へ転じようとしていたのである。当然のごとく,( セ )や朝鮮からは領事館・外交官の抗議があり開館前後に外されたが,それ以外の展示は,『琉球新報』などからの猛烈な批判にもかかわらず続行された。先に触れた古代の藤原宮では,律令国家の成立を謳う701(大宝元)年の元日朝賀において,「蕃夷の使者」を百官のあとに陳列させており,『( ア )』はこのときのことを,「文物の儀,是に於て備はれり」と記している。近代帝国は,その国威発揚の方法においても,古代国家に倣っているのかもしれない。なお,人類館を批判した『琉球新報』の社説は,「我輩は,日本帝国に斯(か)かる貪欲の国民あるを恥づるなり。彼らが他府県に於ける異様の風俗を展陳せずして,特に台湾の生蕃,北海のアイヌ等と共に本県人を撰みたるは,之(これ),我を生蕃・アイヌ視したるものなり。我に対するの侮辱,豈(あに)これより大なるものあらんや」〔1903年4月11日号〕と,(h)帝国的価値観を内面化したものであった。

戦後に至っても,在日米軍立川飛行場の拡張に反対した砂川闘争,住民との合意を無視して強行された( ソ )建設に対する三里塚闘争,利権が重なり建設自体が目的化したダム工事など,巨大土木事業をめぐる国家/市民の軋轢は少なくない。東北や北陸をはじめとする原子力発電所の建設,沖縄などの基地問題も同列に考えることができるが,重要なのは,(i)<祝祭>の目くらましに気づくことかもしれない。オリンピックやパラリンピックは,あらゆるメディアを通じて感動のブラック・ホールを演出,市民をボランティアに編成して運営体制を整えてゆくが,それは「ナチスの手法」,<参加型権力>とも呼ばれている。事実,開会までを盛り上げる聖火ランナーは,ナチスが政治利用した1936年ベルリン大会から始まった。感動のベールを剥ぎ取れば,その裏側で繰り返されている,深刻な弱者の切り捨てもみえてくる。1968年メキシコ大会では,反対派の学生集会が警察・軍隊に襲撃され,300人にのぼる死者を出した(トラテロルコ事件)2010年カナダ・バンクーバー大会では,多民族共生をスローガンとしていたにもかかわらず,関連施設の建設で先住民の土地収奪反対運動を刺激,指導者であった高齢のハリエット・ナハニーを投獄し病死させる事態を招いている。2012年イギリス・ロンドン大会では,イースト・ロンドン地区を中心にストリート・クリアランスとジェントリフィケーションが強行,2016年ブラジル・リオ大会では,ファベーラ(スラム)地区に軍警察・文民警察が動員され,前2年間で1000人に及ぶ死者を出したという。

わたしたちは,行政・企業・メディアなどの経済利益優先の目論見に巻き込まれ,何も問題意識を持たないマジョリティの視点に立たされて,眼前の競技やイベントに一喜一憂している。スタジアムの歓声やパビリオンの賑わいに対する怨嗟の眼差しに気づかずにいること,あえて思考を停止し目を背けていることは,もしかすると最も冷酷な振る舞いなのかもしれない。

〇墳隴……墓。
〇祭酎……酒を供えて祀ること。
〇慶雲……文武天皇治政に改められた元号。この4年に文武天皇が崩御し,元明天皇が即位した。

問題文の一部

20 下線部(b) アメリカの政治学者ジュールズ・ボイコフは,商業五輪と新自由主義の結託した再開発を<祝祭型資本主義(Celebration Capitalism)>と呼んでいる

と下線部(i) <祝祭>の目くらましについて。<祝祭型資本主義>の意味するところを理解したうえで,問題文を参考に下記①~④から1つを選び(該当する番号をマークすること),どのような<祝祭>を目くらましにどのような政治目的が果たされようとしたのか,200字程度で説明しなさい(事例によっては,「資本主義」は「専制政治」などへ置き換えて理解してもよい)

① 古代における東大寺大仏の造営
② 謝恩使・慶賀使など琉球使節の江戸入り
③ 大日本帝国憲法の発布
④ 1964年オリンピック東京大会の開催

正解を表示する解説 上智大学の論述問題は、下線部やその前後の文だけでなく問題文全体を読解し理解しておかないと、筆者や問題作成者の意図(設問)を正しくとらえることができない(解答文が書けない)ようになっています。なお、吉田塾では「お問い合わせ」してもらいカウンセリング(無料)で論述対策の窮状を訴えてくる受験生には、カウンセリング段階においても上智大学の論述対策をコンパクトに伝授した上で本問(①~④)のうち、1題は無料で添削することも可能です。活用ください。

 

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