南山大の日本史の傾向と対策に完全準拠したオリジナル対策問題
南山大の論述問題(50字論述)の書き方を伝授します!
(一) つぎの文を読み,以下の設問(1)~(5)に答えなさい。
鎌倉新仏教は,大きく二つの流れに分けられる。
法然・親鸞ら浄土教系の祖師たちは,ひたすら仏に随順する他力本願の教えを説いた。踊念仏によって念仏を人々に勧めた一遍は,全国各地を遍歴して布教したので【 A 】と称された。また,天台宗の根本経典のみを正統とした日蓮は,「 B 」と題目を唱えることによって,成仏できると説いた。彼らの教えには,①簡単な修行を,②一つだけ選び,③その修行のみをおこなう,というところに共通した特徴aがあった。その結果,出家できないまま平常の生活を送るしかなかった庶民にも,救済の道が示されたのである。
他方,禅宗の栄西は,坐禅の中で師から与えられる【 C 】という課題を手がかりとして悟りに至るとした。道元は,無所得・無所悟の坐禅に徹することが仏道の実践そのものであるとして,余念を排してひたすら坐禅することbを強調した。禅宗は,自力で悟りを開くことをめざした宗派であった。
鎌倉新仏教は、室町時代に入ると幕府の手厚い保護を受けた臨済宗の五山派が興隆する一方でこれに属さない林下(禅宗諸派)は自由な活動を展開して地方布教を行なった。
浄土真宗(一向宗)においては、c本願寺8世による積極的な活動によって本願寺の勢力は近畿・北陸・東海地方に教線を拡大して各地で一向一揆が結ばれた。
〔設 問〕
(1) 空欄【 A 】に入る語を,漢字4字で答えなさい。
(2) 空欄「 B 」に入る語を,漢字で答えなさい。
(3) 下線部aについて,①~③の特徴を,それぞれ漢字2字で答えなさい。
(4) 空欄【 C 】に入る語を,漢字2字で答えなさい。
(5) 下線部bについて,このことを何というか,漢字4字で答えなさい。
(6) 下線部cについて、本願寺8世となった人物を明記し、彼が行なった布教の特徴を支持基盤となった階層(組織)に触れながら句読点も含めて50字程度で説しなさい。
X 日本列島とアジア大陸との間が何度か陸続きになった。そこを通って北からはナウマン象やオオツノジカ,南からはマンモスやヘラジカが日本列島にやってきた。
Y そのような大型獣を追って,古モンゴロイドと呼ばれる人類集団も何度か日本列島にやってきたと考えられている。
㋐ X-正 Y-正 ㋑ X-正 Y-誤
㋒ X-誤 Y-正 ㋓ X-誤 Y-誤
X 天明の打ちこわしのあと,老中に就任した松平定信は,江戸近郊の村々に寄場組合を組織させ,治安維持を図った。
Y 水野忠邦は,人返し令を出して,農民の出稼ぎを制限し,江戸への流入者を帰郷させ,飢饉で荒廃した農村の復興を目指した。
㋐ X-正 Y-正 ㋑ X-正 Y-誤
㋒ X-誤 Y-正 ㋓ X-誤 Y-誤
X 江戸の十組問屋や大坂の二十四組問屋は,問屋仲間の連合体であった。
Y 問屋は,次第に株仲間という独占的な商業組織を形成していった。天保の改革では,物価高騰の原因であるとして解散を命じた。
㋐ X-正 Y-正 ㋑ X-正 Y-誤
㋒ X-誤 Y-正 ㋓ X-誤 Y-誤