志望大別対策
一橋大の合格レポートを今月更新しました!
2019年9月25日 志望大別対策
一橋大の合格レポートの2番目に土屋友美賀さん(社会学部)のレポートをアップしました!
彼女は、すでに大学を卒業して、なんとまずあの「グーグル」に入社してスキルを磨き
今は、成長性が高いIT企業で活躍しています。
しかし、高校時代の土屋さんは一橋大合格には程遠い学力しかありませんでした。
また、数学に関しては本番でも小問2個くらいしか解答できなかったようです。
それでも、一橋に合格できたのはなぜか?
それが分かる合格レポートとなっていますのでぜひ読んでください。
慶応大の経済学部の日本史にピッタリ合った「オリジナル対策問題」を公開しました!
2019年9月24日 志望大別対策
2019年2月の慶応義塾大学経済学部の過去問を「傾向と対策」にアップしました!
参考にしてください。
さらに慶応経済の頻出分野である近現代の経済史(産業革命)をテーマしたオリジナル対策問題を公開したので
ぜひ、解いてみて慶応経済の日本史を体感してください!
京都大学の日本史(傾向と対策)をバージョンアップしました。
2019年8月20日 志望大別対策
京都大学の日本史で思いのほか「差がつく」史料問題の傾向などがわかるように
「傾向と対策」のコンテンツをバージョンアップしました!
2017年、2018年、2019年の過去問から実例を採用しているので
最新の傾向が分かりますよ。
参考にしてください。
同志社大学の日本史 出題傾向のコンテンツをバージョンアップしました!
2019年8月18日 志望大別対策
「同志社大の日本史」を最新傾向を把握するための「ちょうど差がつく」大問を3題
「傾向と対策」コンテンツに新しくアップしました。ぜひ、少なくとも1問は解いてみて同志社の特徴を実感してください。
また、合格するためには、いかに「過去問研究」が重要かを理解し行動に移すことが大切です。この戦略眼を養うためにも
合わせて「合格レポート」を読んでもらえれば幸いです。
新高校三年生諸君!簡単で効率的な志望大合格に向けた学習法を春休みに伝授します!
2019年3月29日 志望大別対策
新高校三年生には、高2の三学期に学んだことが第一志望の受験とどうつながっているかを君が受けた期末テストと同じ範囲で
明らかにすることで実感してもらうカウンセリングとミニ講座(無料)を行っています!
吉田塾では、新高校三年生へのカウンセリング(無料)においてとくにこの時期(GWくらいまで)は
吉田自身の時間的余裕も年度の後半に比べてありますので、簡単かつ効率的に第一志望大合格の
ために必要な戦略や戦術を時間をかけ丁寧に有料講座レベルの内容もどんどん提供しています!
それは、今の時期から(遅くとも夏期前半から)第一志望大対策と連動した学習を日本史にできるだけ負担かけない
方法で進めていたら第一志望に合格できたのに!という受験生がたくさんいるからです。
「先んずれば人を制す、後れれば人に制せらる」タイプ!
いわゆるコツコツタイプの人は、ぜひカウンセリングを受けてもらえればと思っています。
簡単で超効率的な日本史対策を早めにはじめた方が良いタイプとは
新高校三年生に今伝えたいことがあります!
「コツコツ」タイプで難関大合格をめざす人は今から簡単で超効率的な志望大日本史対策をコンパクトでいいのではじめてほしいという点につきます。
毎年、もう少し早く大学受験「日本史」(志望大の傾向など!)を知る時期が早ければ第一志望(一番行きたい)の大学にも手が届いたのにという人がいます。
能力の問題ではなく、少し早めに「敵を知り、己を知る」(自分が置かれている状況を客観的に把握すること!)作業を行っているかいないかの差が
一番行きたい大学に合格するかしないかを左右しているという大学受験の真実を吉田塾では、カウンセリング(無料)で分かりやすく伝授しています。
具体的に説明していきますので本気で行きたい大学(学部)があって「瞬発力」勝負が苦手な「コツコツ」タイプの人は、はやめに「お問合せ」してもらえれ
ば幸いです。
2019年センター日本史Bを志望大に引きつけてガッツリ復習しよう!
センター日本史の問題(リード文も含む!!!)をちゃんと復習してから私大や国立二次対策に邁進していますか?
毎年、吉田はこのことを強く強調しています。
例えば、大問1のAの文章は、東大論述などの国立二次に利用されやすい文ですよ!
問3の史料 円仁の『入唐求法巡礼行記』は、同志社大・京大・南山大などで記述問題として出ます!
Bの文章(北海道・アイヌ史)は、早稲田大学や立教大などテーマ史好きな難関大で頻出します。
とくにセンターの点数が目標点に届かなかった人で甘い復習しかしていない受験生は、同じ過ちを繰り返すタイプです。
そうならないために「志望大」の傾向に引きつけた本気の復習をして赤本などに挑戦してください。
応援しています!
早稲田の日本史(国際教養学部対策)
2018年10月19日 志望大別対策
早大の国際教養学部は、2018年は、大問4つ(全40問)で、そのうち正文誤文判定問題が14問あった。
早稲田の他学部と同様に早稲田特有の正誤判定問題の出来が得点(合否)を左右する。なお、記述問題も13問ある。
☆「国際教養」という看板を強く意識した問題が毎年出題されている。
①その象徴が英文史料問題で、近現代の英文史料をリード文にした大問が毎年出題されている。
②古代・近世では、対外交渉史が頻出しており、近現代では国際関係史(外交)の視点が協調された文章(史料)をリード文にした大問が定番となっている。
早大の国際教養学部を目指す人は、上記の学部側からの強い要求(この分野に強い学生が欲しい!)を素直に受け止めた対策をたてよう!
そのためにも、今ここで2018年の過去問(国際関係史)を解いてみよう。
2018年 国際教養学部 第3問 解答と簡単な解説付き
次の史料は,アメリカ在住のある日本人歴史学者が書いた手紙(草稿も含む)からの抜粋である(一部要約ないし表記を変更して現代語訳)。これを読み,後の問に答えなさい。
① a米政府が片方的に通商条約を破棄した行為は,他国に関してなら必ず民間が反対すべき性質のもので,日本に関しても,心の中では反対の人も多くありますが,日本の中国における中国人と米国商業とに対する妨害に呆れる余り,誰も反対を明言するものはなく,かえって当国官民一般の感情のoutrageされたことの一表現として賛成している模様です。
② 満州事変の始めには人々は皆驚きましたが,はなはだしく非難するものは案外少なく,事情がわかるまで評論は差し控えている様子でした。しかし,追々日本の軍事活動が拡大するに及んで,もはや最初より日本が宣言した在住日本人の保護のためのみとは誰も見ず,一般の人は日本が満州を地域的に併合する目的だと考えています。やや考える人はこのようには断定しませんが, A の政権を駆逐して,日本が莫大な利権を得る下心だと思うようになっています。このような見解が正当ではないという日本の説明は徹底せず,どのように説明してもただ一時の美言だとしてこれを疑う傾向が次第に増し, B 事変が起こった後は急に増加しました。満州については,幸い犬養首相が簡潔に明言されたため,ききめがあったように見えます。
③ 去る3月30日北京発の電報で初めてb日本の要求二十一ヵ条なるものが逐条新聞に掲載され,これによって初めて要求が何かを知り得ました。これについて私は多くの人と問答しましたが,この要求に対する歴史的事情が説明されていないため,そのある点については,日本の要求がほとんど独逸的に専断だ,不当だと思う人士が少なくありません。
④ アメリカにおける日本に対する人気を一言で申せば,日本は韓国を圧制し,また,c満州では露国に代わって中国の主権を傷つけ,列国の利権を害しようとする傾きがあるという感情です。これには随分誤解もありますが,ともかくこれが一般の人気です。
⑤ このたびのd米国政府の提議の動機が何か,私は存じません。あるいは海備制限の世論が動いている折から,英国では日英同盟に関する議論が盛んなのを見て,二者を無造作に連結して提出したものかもしれません。
⑥ 戦争が起こるや否や,米国民は一様に独逸皇帝の責任を問い,英仏に同情を表しています。ところが,日本の独逸に対する要求が新聞紙上に現れるや,独逸に対して幾分か同情を感じるようになり,また,日本に対して不快の情を抱くようになりました。その後,日清戦争後の独逸の C に関する所為,および D 租借の事情などが新聞紙上で民間に伝わるようになりましたが,右のような感情を変える理由とはなっていません。
⑦ e日本がいよいよ独伊と軍事同盟を十年間締結したことは,有史以来の大誤失であると存じます。流星が一時輝くのに惑わされて,これに貴き祖国の運命をつないだことは,いかに東洋における不条理の希望を実現するための策だとはいえ,返す返すもこの上なく遺憾です。
〔問〕
1 下線部aの原因に関する説明として,正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当記号をマークせよ。
ア 日本が北部仏印に進駐して援蔣ルートを遮断しようとしたため。
イ 日本がソ連と日ソ中立条約を結んだため。
ウ 日本が「東亜新秩序」の建設を声明し,南進政策を進めるなどしたため。
エ 日米衝突を回避するための日米交渉が不調におわったため。
オ 日本が「大東亜共栄圏」の建設を本格化したため。
2 A は,当時,中国満州(東北地方)の実権をにぎっていた軍閥の中心人物である。その人物の姓名を漢字で記述解答用紙に記入せよ。
3 B に該当する地名を漢字で記述解答用紙に記入せよ。
4 下線部bに関連する記述として,正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当記号をマークせよ。
ア 外務大臣加藤高明が中心となって中国に要求した。
イ 要求のなかには南満州を日本に譲渡することなどが含まれた。
ウ 中国の段祺瑞政権はこの要求の受け入れを拒絶した。
エ 中国ではこれに反対して,この年五・四運動がおこった。
オ アメリカなどが反対したが,日本は要求すべてを中国に承認させた。
5 下線部cに関連する記述として,正しいものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当記号をマークせよ。
ア 日本はロシアから旅順・大連を租借した。
イ ロシアは奉天以南の鉄道利権を日本に譲った。
ウ この地域を統治するため日本は関東統監府を設置した。
エ 日本はこの地域の鉄道経営にあてるため国営会社を設立した。
オ アメリカはこの地域の権益を日本が独占することに反対した。
6 下線部dにもとづいて開催された会議の名称を記述解答用紙に記入せよ。
7 C に該当する地名を漢字で記述解答用紙に記入せよ。
8 D に該当する地名を漢字で記述解答用紙に記入せよ。
9 下線部eに関連する記述として,誤っているものはどれか。1つ選び,マーク解答用紙の該当記号をマークせよ。
ア この軍事同盟は近衛文麿内閣のもとで締結された。
イ ドイツ・イタリアが結んだ枢軸に日本も加わっていた。
ウ ドイツ・イタリアが結んだ防共協定に日本も加わっていた。
エ 防共協定の存在にもかかわらず,ドイツは独ソ不可侵条約を締結していた。
オ アメリカはこの軍事同盟の締結に前後して,対日経済制裁措置をいっそう強化した。
10 それぞれの手紙を時期の早いものから順に並べた組み合わせとして正しいものを下記から1つ選び,マーク解答用紙の該当記号をマークしなさい。
ア ④→③→⑥→①→⑤→②→⑦ イ ④→②→⑤→③→⑥→①→⑦
ウ ④→①→②→③→⑥→⑤→⑦ エ ④→⑥→③→⑤→②→①→⑦
オ ④→⑤→①→⑥→③→②→⑦
解答
1 ウ(1939年、日本の北部仏印進駐⇒①1940年1月、日米通商航海条約の失効)
2 張学良(早稲田が大好きな人物) 3 上海(事変) 4 ア(第二次大隈内閣の時の加藤高明外相は早稲田では頻出する!)
5 オ 6 ワシントン会議 7 青島 8 膠州湾
9 ウ(1936年日独防共協定、その後37年に日独伊防共協定)
10 エ ④(1905年の日露戦勝利〜)⇒⑥(1914年第一次世界大戦勃発)⇒③(1915年二十一か条の要求)⇒
⑤(1921年アメリカ大統領ハーディングの提唱によるワシントン会議)⇒②(1931年満州事変)⇒①(1940年1月日米通商航海条約の失効)⇒⑦(1940年9月日独伊軍事同盟)
上記の大問の中身は、繰り返し国際教養学部や他学部で出題されている最頻出事項で早稲田レベルだと「易しい大問」と言える。
「戦略的かつ効率的」な過去問研究を行って本番を迎えた人ならばは、ほぼ完答できる問題と言えよう。
さらに詳しい国際教養学部対策を知りたい人はお問合せください。
吉田塾がとても大切にしている丁寧なカウンセリング(無料)段階においても
国際教養学部の日本史を「戦略的かつ効率的」に攻略する道筋を伝授しています。
本気で早稲田合格をめざす人を吉田塾は本気で応援しています!
早稲田の日本史(政経学部対策:傾向と対策)
2018年10月17日 志望大別対策
早稲田の政治経済学部は、早大の学部とは傾向や問題形式がかなり違っています。
そのため、政経学部として対策が不可欠です。
最大の特徴は、史料問題の多さと論述問題にある。
「相手を知る」(敵を知る)ためにも、今ここで最新の過去問を解いてみよう!
「相手を知る」ことなしに「戦略的かつ効率的」な合格作戦はたてられないのだから。
なお、私大専願者を中心に「論述問題」が苦手な人は多いと思います。
しかし、東大・京大・一橋大の併願者が多い政経学部では論述問題対策は必須です。
政経学部の過去問研究(これが一番大事!)を怠っている人は、この機会を大切にしてください!
2018年2月 政治経済学部 大問3 解答と簡単な解説付き
次の〔史料〕を読み,下記の問いA,Bに答えよ。
〔史料〕
『東洋経済新報』1894(明治27)年11月25日号
添田壽一
今後の経済策を立つるに当ては,単に兵備のみに基づくべきにあらずして,殊に彼の軍事に熱中して他の最大要件を放擲せんとするに至ては最も遺憾とする所なり。蓋し何れの国何れの時代を論ぜず,国力不相当の軍備拡張の為めに自ら衰頽せざるものは稀なりとす。而して(あ)今や我国は宇内の大勢と我が国状とにより,軍備を拡張せざるべからざるの必要に迫れり。則ち必要に迫れるは争ふべからずと雖も,いやしくも実業の発達にして国力培養の方法軍備拡張の尺度たる以上は,実業問題の更に急務たるや多弁を俟たず。……今試に最近五箇年の統計を取て我が外国貿易上に於ける貨物運搬力を示せば……五箇年平均に於て百分中八十一は即ち外国船の運搬する所にして,我が船舶の運搬料は僅に其十九を占むるに過ぎず。……次に又本邦人の貿易権は同五箇年に於て如何なる地位にあるやを看るに左の如し。
(い)二十七年は特殊の事実に依り内商の歩合増加せるも,之を平均するに其百分中八十一は外国商の掌中にあり。而して百分の十九を占むる(う)内商なる者も多くは其実自から海外に赴き親しく外国貿易に従事する者にあらずして,平身低頭ひたすら居留外商の鼻息を窺ひ,辛ふじて売込を為す者に過ぎず。勢其の如くんば則ち貿易上の実権を恢復すること,何の日にか之を求めん。……今日の勝敗は兵力よりは寧ろ財力如何に依て決す。故に最も肝要なるは一般実業上の発達なりとす。……彼の多年上下共に苦心したる条約改正も,文面に於ては幸にして稍々対等に近づきたるも,之を実際上殊に経済上に於て対等の地位を保持せんには一層の奮発を要すべきなり。
A 下記の問い(1)~(3)の答えを,(a)~(e)から選び,マーク解答用紙に記せ。
(1) 下線部(あ)と最も関連が薄いと考えられる出来事はどれか。
(a) ノルマントン号事件 (b) 三国干渉
(c) 佐賀の乱 (d) 甲申事変
(e) 大津事件
(2) 下線部(い)と最も関連が深いと考えらえる事項はどれか。
(a) 官営事業の払下げ (b) 鉄道国有化 (c) 金本位制の採用
(d) 甲午農民戦争 (e) 三井物産の設立
(3) 下線部(う)の活動に該当しないものはどれか。
(a) ヨーロッパ航路の開設 (b) 両毛鉄道の建設
(c) インドからの綿花輸入 (d) 長野県での蚕卵紙買い付け
(e) 八幡製鉄所の設立
B 〔史料〕の著者は,当時大蔵省に勤務する官僚であった。著者がこの文章を執筆した動機は何か。表中の数字に言及しつつ,当時における日本の国際的な立場と国内の経済社会状況とも関連付けながら,120字以内で記述解答用紙に記せ。その際,下記の語群のなかから最も適切と考えられる4語を選択して使用すること。☆論述問題が苦手な人は、語群から4語選ぶだけでもいいので解いてから解答を見てください!
(語群)
関税自主権 生糸輸出 米騒動 新貨条例 内地雑居
日露戦争 兵備拡張 南満州鉄道
解答
A
(1)(c) 1894年(明治27)年11月25日号がヒントになる。 1894年は①甲午農民戦争②日英通商航海条約(陸奥宗光)
③日清戦争の年である。ちゃんと3点セットを覚えていましたか?
(2)(d)
(3)(e) ヨーロッパ航路の開設やインドからの綿花輸入は、主に日本郵船が行った。
B 使用する4語は、関税自主権・生糸輸出・内地雑居・兵備拡張
上記の論述問題は、お問合せ頂ければ無料で添削することも可能です。
これまでも、吉田塾最大の特徴の一つである丁寧なカウンセリング(無料)段階において
早稲田の政経学部を本気でめざしている受験生の添削を行ってきました。
「政経学部の日本史」を戦略的かつ効率的に攻略する道筋を伝授します。
早稲田の日本史(社会科学部の傾向と対策)
2018年10月15日 志望大別対策
早大の社会科学部は、大問4つで合計40問(全問マーク式)の出題が続いている。
最大の特徴は、2018年では40問中35問が正文誤文判定問題となっており、他学部に比べて出題率が際立っている。
また、一般の受験生(早稲田対策をしてない人・過去問研究を怠っている人)にとっては正誤判定が困難であろう問題が多く出題される。
上記の傾向を把握(実感)するためにも、今ここで2018年2月(最新の過去問)を解いてみよう!
「敵を知る(相手を知る)」ことで、今の自分を知ることができるのです。
早稲田合格は、「相手を知る」ことから始まります!
なお、本問は早大商学部においても超頻出する分野(出題形式も!)なので商学部志望の人も真剣に解いてください。
2018年2月 社会科学部 大問2 解答と簡単な解説付き
次の文章を読み,問1~10に答えよ。
平城京に官営の市が設けられた頃,(1)和同開珎が発行されたが,乾元大宝を最後に国家による貨幣発行は中断する。宋銭が流入し,取引が活発化すると,貨幣流通量は増加した。他方,生産や流通の急激な発達に対応できない(2)一部の人々の生活は窮乏し,不満の声が上がった。明銭の流通がはじまるが,貨幣需要を満たすことはできず,(3)貨幣不足が問題化した。
全国共通貨幣の安定供給が必要となり,江戸幕府は(4)貨幣の鋳造・流通に乗り出す。綱吉の時代以降,金銀の産出量減少,明暦の大火の影響で財政状況が急激に悪化したため,(5)幕府は対策を講じた。日米修好通商条約調印後,貿易の活発化により,(6)輸出超過となり,物価の上昇を招いた。
太政官札発行,新貨条例制定など貨幣関連制度の整備が進むと,紙幣中心の時代に移行していく。その後,戦費調達目的の紙幣増発によるインフレーション対策として松方財政が実施されると,景気状況はデフレーションに転じる。
第一次世界大戦により,大戦景気が起こり,輸出超過となる。しかし,終結後,軍需低下,アジアへのヨーロッパ諸国の商品流入,株価暴落などにより,(7)戦後恐慌・金融恐慌に陥り,関東大震災により状況はさらに悪化した。政府は,インフレ対策として財政圧縮政策を実施し,金輸出を解禁したが,ニューヨーク市場の株価大暴落に端を発した世界恐慌により日本経済は深刻な打撃を受け,金輸出は再び禁止された。
第二次世界大戦後,極度の物不足と通貨増発のため,急激なインフレが発生した。(8)諸政策が実施され,インフレは鎮静化したものの,不況が深刻化する。
1950年代,(9)特需景気を経て高度経済成長時代に入る。1970年代になると,列島改造政策,公共投資拡大,第一次石油危機による原油価格の急騰などから,狂乱物価とも称されるインフレが起こった。金融引き締め政策により,スタグフレーションに陥り,戦後はじめてのマイナス成長となったため,景気刺激策が実施された。1980年代後半(10)バブル時代に突入,後にバブルは崩壊し,平成不況の時代が続くこととなった。
問1 下線部(1)に関連する記述として,不適切なものはどれか。2つ選べ。
イ 唐の開元通宝にならったものである。
ロ 都の造営のために雇われた者に支給された。
ハ 流通促進のため,蓄銭叙位令が発せられた。
ニ 近畿地方以外ではほとんど出土していない。
ホ 調の貢納に用いることはできなかった。
問2 下線部(2)に関連して,当時の状況に関する記述として,不適切なものはどれか。2つ選べ。
イ 御家人は定期的な番役を義務づけられた。
ロ 幕府の救済対象は御家人だった。
ハ 御家人の金銭訴訟は禁止された。
ニ 永仁の徳政令は2年後に撤回された。
ホ 土地細分化回避のため単独相続が行われた。
問3 下線部(3)に関連する記述として,不適切なものはどれか。2つ選べ。
イ 宋銭はほとんど使われなくなった。
ロ 西日本では米や銀も貨幣として使用された。
ハ 明銭では永楽通宝が最も多く流通した。
ニ 悪銭を禁止し,良銭の流通を強制した。
ホ 貨幣不足を補うために割符が使われた。
問4 下線部(4)に関連する記述として,不適切なものはどれか。2つ選べ。
イ 両替商は三貨の両替だけを行った。
ロ 三貨の交換率は相場状況で変動した。
ハ 計数貨幣の小判・丁銀・一分金を発行した。
ニ 両・分・朱は4進法で換算された。
ホ 西日本ではおもに銀貨が流通した。
問5 下線部(5)に関連する記述として,不適切なものはどれか。2つ選べ。
イ 三貨の交換比率を固定化した。
ロ 朝鮮の通信使の待遇を簡素化した。
ハ 長崎貿易による金・銀の流出を制限した。
ニ 金含有率を引き下げた正徳小判を発行した。
ホ 富士山噴火の被災地復興のため,国役金を徴収した。
問6 下線部(6)に関連する記述として,不適切なものはどれか。2つ選べ。
イ 輸出入にはおもに金貨が用いられた。
ロ 最大の取引先はイギリスだった。
ハ 10万両以上の金貨が流出した。
ニ 特定5品は江戸の問屋経由の輸出を命じた。
ホ 金含有率を引き下げた万延小判を発行した。
問7 下線部(7)に関連する記述として,不適切なものはどれか。2つ選べ。
イ 震災手形対策の特別融資を行った。
ロ 紡績会社は中国の工場を次々に閉鎖した。
ハ 日本銀行券を増発した。
ニ 緊急勅令で台湾銀行を救済した。
ホ 裏白紙幣を発行した。
問8 下線部(8)に関連する記述として,不適切なものはどれか。2つ選べ。
イ 旧紙幣の流通を禁止した。
ロ 企業分割制限を強化した。
ハ 幣原内閣は経済安定本部を設置した。
ニ 有沢広巳の提唱した傾斜生産方式を実施した。
ホ 富裕者に財産税を課した。
問9 下線部(9)に関連する記述として,不適切なものはどれか。2つ選べ。
イ 1950年6月~1956年6月の物資契約高1位は兵器だった。
ロ 神武景気の期間に日本の造船量は世界1位となった。
ハ 岩戸景気の期間に所得倍増政策が発表された。
ニ オリンピック景気の期間に公害対策基本法が制定された。
ホ いざなぎ景気の期間にOECDに加盟した。
問10 下線部(10)に関連して,この時代の出来事として,不適切なものはどれか。2つ選べ。
イ 日本労働組合総連合会が結成された。
ロ 海外渡航者数が1,000万人を突破した。
ハ 非自民連立内閣が成立した。
ニ PKO協力法が成立した。
ホ 消費税が実施された。
解答
問1 ニとホ(畿内以外でも各地で出土している。調の貢納に用いられた。)
問2 ハとニ(永仁の徳政令は、2年後ではなく翌年!所領の無償返還を除きすべて撤回されてる。)
問3 イとホを正解と推定されるが、作問ミスとして全員正解となった。
問4 イとハ
問5 イとニ
問6 イとホ(イは金貨ではなく銀貨。ホは金含有率ではなく含有量)
問7 ロとニ
問8 イとハ(イは「制限を強化」という部分が誤り。ハは幣原内閣ではなく一次吉田茂内閣)
問9 ニとホ(本問は戦後の重要事項の正確な年代把握が早稲田では必要であることを示す良問である)
問10 ハとニ(バブル時代は1986年から1990年。ハは1993年、ニは1992年)
上記の問題で「2つ」選べとなっている問題は、2つとも正解でなければ得点できないので要注意である。
早稲田合格のための「戦略的かつ効率的」な対策を行う観点からすると
社会科学部を第一志望とする人は、同じく全問マーク式の人間科学部との併願が効果的である。
このように吉田塾では、「早稲田の日本史全体」を戦略的に分析した上で、最も効率的に合格点がとれる道筋を伝授しています。
さらにくわしい内容をしりたい人(早稲田を本気でめざしている人)はお問合せください。
そのような人ならば、吉田は丁寧なカウンセリング(無料)を行う段階においても、多くの情報とともに合格戦略を伝授しますよ!