早稲田の政治経済学部は、早大の学部とは傾向や問題形式がかなり違っています。

そのため、政経学部として対策が不可欠です。

最大の特徴は、史料問題の多さと論述問題にある。

「相手を知る」(敵を知る)ためにも、今ここで最新の過去問を解いてみよう!

「相手を知る」ことなしに「戦略的かつ効率的」な合格作戦はたてられないのだから。

なお、私大専願者を中心に「論述問題」が苦手な人は多いと思います。

しかし、東大・京大・一橋大の併願者が多い政経学部では論述問題対策は必須です

政経学部の過去問研究(これが一番大事!)を怠っている人は、この機会を大切にしてください!

2018年2月 政治経済学部 大問3 解答と簡単な解説付き

次の〔史料〕を読み,下記の問いA,Bに答えよ。

〔史料〕
『東洋経済新報』1894(明治27)年11月25日号
添田壽一
今後の経済策を立つるに当ては,単に兵備のみに基づくべきにあらずして,殊に彼の軍事に熱中して他の最大要件を放擲せんとするに至ては最も遺憾とする所なり。蓋し何れの国何れの時代を論ぜず,国力不相当の軍備拡張の為めに自ら衰頽せざるものは稀なりとす。而して(あ)今や我国は宇内の大勢と我が国状とにより,軍備を拡張せざるべからざるの必要に迫れり。則ち必要に迫れるは争ふべからずと雖も,いやしくも実業の発達にして国力培養の方法軍備拡張の尺度たる以上は,実業問題の更に急務たるや多弁を俟たず。……今試に最近五箇年の統計を取て我が外国貿易上に於ける貨物運搬力を示せば……五箇年平均に於て百分中八十一は即ち外国船の運搬する所にして,我が船舶の運搬料は僅に其十九を占むるに過ぎず。……次に又本邦人の貿易権は同五箇年に於て如何なる地位にあるやを看るに左の如し。

(い)二十七年は特殊の事実に依り内商の歩合増加せるも,之を平均するに其百分中八十一は外国商の掌中にあり。而して百分の十九を占むる(う)内商なる者も多くは其実自から海外に赴き親しく外国貿易に従事する者にあらずして,平身低頭ひたすら居留外商の鼻息を窺ひ,辛ふじて売込を為す者に過ぎず。勢其の如くんば則ち貿易上の実権を恢復すること,何の日にか之を求めん。……今日の勝敗は兵力よりは寧ろ財力如何に依て決す。故に最も肝要なるは一般実業上の発達なりとす。……彼の多年上下共に苦心したる条約改正も,文面に於ては幸にして稍々対等に近づきたるも,之を実際上殊に経済上に於て対等の地位を保持せんには一層の奮発を要すべきなり。

A 下記の問い(1)~(3)の答えを,(a)~(e)から選び,マーク解答用紙に記せ。

(1) 下線部(あ)と最も関連が薄いと考えられる出来事はどれか。
(a) ノルマントン号事件 (b) 三国干渉
(c) 佐賀の乱 (d) 甲申事変
(e) 大津事件

(2) 下線部(い)と最も関連が深いと考えらえる事項はどれか。
(a) 官営事業の払下げ (b) 鉄道国有化 (c) 金本位制の採用
(d) 甲午農民戦争 (e) 三井物産の設立

(3) 下線部(う)の活動に該当しないものはどれか。
(a) ヨーロッパ航路の開設 (b) 両毛鉄道の建設
(c) インドからの綿花輸入 (d) 長野県での蚕卵紙買い付け
(e) 八幡製鉄所の設立

B 〔史料〕の著者は,当時大蔵省に勤務する官僚であった。著者がこの文章を執筆した動機は何か。表中の数字に言及しつつ,当時における日本の国際的な立場と国内の経済社会状況とも関連付けながら,120字以内で記述解答用紙に記せ。その際,下記の語群のなかから最も適切と考えられる4語を選択して使用すること。☆論述問題が苦手な人は、語群から4語選ぶだけでもいいので解いてから解答を見てください!
(語群)
関税自主権  生糸輸出  米騒動  新貨条例  内地雑居
日露戦争  兵備拡張  南満州鉄道

解答

A

(1)(c) 1894年(明治27)年11月25日号がヒントになる。 1894年は①甲午農民戦争②日英通商航海条約(陸奥宗光)

③日清戦争の年である。ちゃんと3点セットを覚えていましたか?

(2)(d)

(3)(e) ヨーロッパ航路の開設やインドからの綿花輸入は、主に日本郵船が行った。

B  使用する4語は、関税自主権・生糸輸出・内地雑居・兵備拡張

上記の論述問題は、お問合せ頂ければ無料で添削することも可能です。

これまでも、吉田塾最大の特徴の一つである丁寧なカウンセリング(無料)段階において

早稲田の政経学部を本気でめざしている受験生の添削を行ってきました。

「政経学部の日本史」を戦略的かつ効率的に攻略する道筋を伝授します。