とてもすばらしい合格レポート(戦略性の高い勉強法)が送られてきたので全文を公開します!
一橋大学をめざす受験生だけでなく、東大・京大・早慶をめざす人にもとても参考になると思います。

一橋大学商学部に合格した長野弘佑と申します。後進の皆さんの勉強の助けに少しでもなれることを願って体験記を書きます。

~各教科のバランスについて~
皆さんは各教科のバランスをどのようにかんがえていますか?これを見ている方は商学部の方が多いかもしれませんから商学部の場合の話をします。商学部の2次試験では数学英語の配点が高く、社会国語の配点が低くなっています。ですから英語数学に多くリソースを使うことが当然になります。一方現役生などに多いのですが社会国語に時間をほとんどかけず、捨て教科としてしまう人も少なからずいます。確かにこの2教科は一橋社会特有の難しさ、国語の独特さのために点数が伸びにくく、コストパフォーマンスが低いと感じてしまうことも当然かもしれません。
しかし、私が本番でそうだったように、試験ではどの教科が助けてくれるかわかりません。
例えば私がそうだったように本来点数を稼ぐはずだった数学で失敗してしまった場合、英語だけを武器に合格を狙うのは難しくなります。実際私が合格したのは日本史国語で合格者平均を大きく超えることができたからだと思います。
配点を言い訳にせず、各教科に誠実に向き合うことが必要だと思います。
以下各教科の具体的な内容(2次)を書いてみたいと思います。
1. 日本史
 私が吉田先生の授業を初めて受けたのは9月ごろだったと思います。それまでは個人で対策を進めていました。今高校二年生の皆さんは高校三年生までに通史を終わらせることを目標に進めるといいと思います。現在高校三年生の方は通史をなるべく早く終わらせて論述対策にうつるべきだと思います。当然文化史もおろそかにするべきではないと思います。
 一橋日本史は大変難しいですが一定の傾向があります。私は吉田先生とともに学習を行うことでそれをより一層確実に認識して対策を進めました。教科書をよみこむ、過去問をやりこむことが第一歩だと思います。余裕がある場合に限りますが日本史の新書を読むことも新しい視点が得られて面白いかもしれません。

2. 英語
 英語はとにかく基礎の教科です。単語、文法、英文解釈の3つを常に大切にしてほしいと思います。私はこの3つに少しでも不安を感じればすぐに単語帳や文法書に戻ることを考えていました。この3つができていないと長文に挑んでも効果は薄いのではないでしょうか。
多くの人が頭を悩ませる長文対策ですが早く読めるようになるには音読が一番効果的なように感じます。読んだ文章を5度音読してから次の文章に移ることをすると自然と早く読めるようになっていたように感じます。ディスコースマーカー英文読解という参考書がおすすめです。論理構成を意識して読むとこれも速読の一助になるほか、解答の根拠探しも格段に楽になります。
自由英作文はとにかく信頼できる先生に添削をしてもらいまくってください。助動詞のこまかいニュアンス、各動詞の少しの意味の違いも意識すると高得点を狙えるのではないでしょうか。書いた本数がそれだけ本番会場での自信につながっていくのだと思います。

3. 数学
 数学は一見難しく思いますが毎年確実に得点できるような簡単な問題(微分積分、確率)が一問はあります。
その一問をみつけ、確実に得点できる嗅覚、数学力を身に着けることが第一だと思います。
私の場合は参考書は標準問題精巧、プラチカ、東大一橋の過去問を使っていました。チャートは純粋に問題量が多すぎて扱いきれなかったのでそういう人は上記の問題数があまり多くない参考書を使ってみるのもいいかもしれません。
また、これは経験論になりますが、数学で稼ぐという計画の立て方はしないほうがいいかもしれません。私自身一橋模試では数学偏差値80程度でしたが実際は三問ほどしかとけできませんでした。友人の中にも数学を勝負の教科にしていた人は落ちてしまった人が多いような気がします。
 最後に数学は精神力がものを言う教科です。試験会場では「私が一番」ぐらいのきもちでいることがいいのかもしれません。

4. 国語

 国語はとにかく良質な文章を読んで、解くことが一番の学力向上につながります。私はセンター試験20年分、東大20年分、一橋20年分を教材としました。特に東大は文章を論理的に読む癖をつけ、深い読みを手にいれることができるので他大志望であってもぜひ解いてほしいと思います。またセンター試験は廃止になりますが、あれほど上質な問題は予備校の問題集にはあまりありません。過去問としてではなくとも問題集として使うこともできるのでぜひ解いてほしいと思います。
一橋の第三問、要約は必ず先生に添削してもらうようにしましょう。自分の文章の癖は自分では気づきがたいものです。第三者の視点を入れることでより伝わりやすい文章を書くことが可能になるでしょう。

古文漢文はセンターレベルまで仕上げていけばいいと思います。少なくとも単語はしっかりやっておきましょう。

センター
私の代でセンターは廃止され、新しいものに切り替わるのでこれらに関して私がアドバイスできることはほとんどありません。ですがセンターを受けた身としてぜひセンターは解いてほしいと思います。国語、数学は特に良質な問題の宝庫です。

最後に
これから受験期に突入していく皆さんには厳しい一年になると思います。苦しい思いもきっとすることになるでしょう。そんな時にはなぜ自分が一橋大学やその他志望校を目指したのかを思い出してください。受験を乗り越えた先にある志望校での生活を思い描いてください。きっとそれがモチベーションになると思います。

最後に試験会場で頼れるのは自分がどれだけ勉強したかという自分への自信だけです。その信じた自分をどれだけ答案に再現できるか、そういう勝負だと思います。後悔のない受験生活を送ってほしいと思います。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。いろいろ書きましたが、結局自分に一番合った勉強法を見つけることが一番だと思います。

皆さんの合格を心から願っています。